ドル買い優勢も、ドル円は142円台後半に高止まり=ロンドン為替概況
ドル買い優勢も、ドル円は142円台後半に高止まり=ロンドン為替概況
ロンドン市場では、ドル買いが優勢。豪ドル/ドルの下げが主導している。この日の豪中銀理事会で政策金利が2期連続で据え置かれたことが豪ドル売りを誘った。事前の見通しは25bp利上げ観測がやや優勢も、据え置き観測もあり見方が分かれていた。また、午前に発表された中国財新PMIが50割れとなったことも重石だった。東京時間に0.67台割れとなったあと、ロンドン時間には0.6620台まで下押しされている。この動きとともにNZドルやカナダドルなど景気敏感な面のある通貨も下落し、ドル買いにつながった。欧州通貨でもドル買いが優勢。ユーロドルは1.10付近が重くなると1.0960台まで軟化。ポンドドルはしばらく1.28台前半で揉み合っていたが、足元では1.2790付近へ下押しされている。英欧製造業PMI確報値はいずれも50割れとなり、製造業の景況感の弱さが示された。ドイツ雇用統計の改善には目立った反応はみられなかった。ドル円は東京市場で142円台前半から後半へと買われたあとは高止まり状態。足元では高値を142.93近辺に小幅更新している。一連の米企業決算を受けて米株先物が下げ渋りとなっており、やや円安で反応した面も指摘される。
ドル円は142円台後半での取引。東京市場で142.20付近から142.80台まで買われたあと、ロンドン時間朝方には142.50付近までいったん下げたが、下値も固く再び142.90付近に高値を伸ばしている。ドル買いとともに円安の動きがドル円の下支えとなっている。
ユーロドルは1.09台後半での取引。前日からのじり安の流れが続いている。ロンドン朝方には1.10ちょうど付近の重さが確認され、1.0966近辺まで安値を広げた。この日は豪ドル/ドルの下げが目立っており、ユーロドルの値動きは比較的小幅。ユーロ円は157.05近辺まで買われたあと、ロンドン時間には上値を抑えられて一時156.50割れまで反落。しかし、足元では再び156.93近辺へと買われている。根強い円売り圧力が観測されている。対ポンドではユーロ売りが先行も、その後はユーロ買いに転じている。
ポンドドルは1.28付近での取引。東京午後からロンドン序盤にかけては1.28台前半での揉み合いが続いたが、足元では売りが優勢となり、1.2790付近に安値を広げている。ポンド円は東京午後に183.20付近まで買われたあとは揉み合いが続いた。その後売りが優勢になり182.60付近まで下押しされた。ユーロポンドは売りが先行し、0.8570台から0.8550付近まで下落。その後反転して0.8580付近に高値を伸ばしている。ユーロとともにドル買いに押されながらも、対円では振幅相場となっている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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