英インフレ鈍化でポンド急落、ドル買い波及でドル円は140円に接近=ロンドン為替概況
英インフレ鈍化でポンド急落、ドル買い波及でドル円は140円に接近=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ポンド相場が急落した。日本時間午後3時に発表された6月英消費者物価指数で前年比が+7.9%と前回の+8.7%から伸び鈍化、市場予想+8.2%も下回ったことが背景。ポンドドルは1.30台前半から一気に1.29台前半へと下落。ポンド円は181円台半ばから180円台前半へ急落。対ユーロでもポンド売りが強まった。インフレ鈍化で欧州株は堅調に推移。ドル円はポンドドル下落がドル買い圧力となったことや、欧州株高、前日の植田日銀総裁の緩和継続姿勢の確認などで139.90台へと上昇している。ユーロドルはポンドドル急落につれて安値を1.12台割れ水準に広げたが、対ポンドでのユーロ買いが下支えとなって1.12台前半に戻している。ユーロ円はユーロ買いと円売りの双方で上昇、一時157円台に乗せた。足元ではドル買い圧力が継続しており、ポンドドル1.2910台、豪ドル/ドル0.6750台へと安値を広げてきている。ポンド安や円安の材料で相対的にドルが買われている印象。
ドル円は139円台後半での取引。東京市場でじり高となったあと、ロンドン市場では一段高となっている。139円台前半から139.90台へと上昇している。前日の植田日銀総裁の緩和継続姿勢の確認が円安圧力となるとともに、きょうのポンドドル急落がドル高に波及する面が加わった。
ユーロドルは1.12台前半での取引。朝方にポンドドルが急落したことで、連れ安となり安値を1.1196近辺に更新。その後は対ポンドでのユーロ買いに下支えされて1.12台前半に戻している。ユーロ円はドル円の上昇とともに買われ、156円台半ばから157.20付近まで上伸。その後は157円付近に高止まりしている。対ポンドではユーロ買いが強まっている。
ポンドドルは1.29台前半での取引。日本時間午後3時に発表された6月英消費者物価指数が前年比+7.9%と前回の+8.7%から大幅に伸びが鈍化、市場予想も下回ったことで、一気に1.29台前半へと下落した。その後も上値重く推移しており、1.2920付近へと軟化。ポンド円は181.50付近から180.30付近まで急落。その後は一時181円台を回復も、上値重く180円台後半で推移している。ユーロポンドは0.8620台から0.8680台へと上昇。ポンドが全面安となっている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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