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ドル円が143円台後半まで上げ幅拡大 投機筋中心に再び買い強める=NY為替概況

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ドル円が143円台後半まで上げ幅拡大 投機筋中心に再び買い強める=NY為替概況

 きょうのドル円はNY時間に入って再び買いを加速させ、143円台後半まで上げ幅を拡大した。一時142円台に値を落としていたが、142円台半ばの水準が強固にサポートされたことで、投機筋を中心に再び買いを強めている模様。しかし、ここに来て市場では景気後退への懸念が広がっており、米国債利回りも低下している。

 今週はパウエルFRB議長の議会証言や英中銀の予想外の大幅利上げがあったが、従来よりもタカ派なシグナルが出されたと受け止められている。先週のFOMCの金利見通しでは年内あと2回の利上げが示唆されていたが、市場はあと1回と見ていた。しかし、今週のパウエル議長の議会証言を経て、あと2回の利上げ観測も出ている状況。インフレとの闘いがまだ終わっていない兆候を強めたことで、世界中の投資家が安全資産にシフトしているようだ。

 一部からは「FRBの追加利上げは米経済を緩やかな景気後退に導く。基本シナリオは景気後退で、それは年末に始まると考えている。すでに成長鈍化の兆しが見え始めており、先を見ている市場はそれを反映させ始めると思う」との声も聞かれた。

 日銀の緩和姿勢に変化はないとの見方から、各国中銀との金融格差を材料にドル円は上値追いの動きを続けている模様。ただ、過熱感を測るテクニカル指標であるRSIは73と買われ過ぎの水準である70を上回っている。さすがに過熱感は否めない状況ではある。

 ユーロドルはNY時間にかけて下げ渋る動きが出たものの、1.09ドル台は回復できずに1.08ドル台後半での推移となっている。ただ、ロンドン時間の早朝には1.08ドル台半ばまで急速に下落する場面が見られた。

 この日発表の6月のユーロ圏PMI速報値がユーロ売りのきっかけとなっていた。コンポジットが50.3と5カ月ぶりの低水準となった。節目の50は6カ月連続で上回ったが、企業センチメントの弱まりは経済が苦境に立たされていることを示した。発表元のハンブルク商業銀行(HCOB)は「すべてのセクターの企業が受注状況の悪化に直面しており、総合PMIの下降トレンドは下半期が厳しいものになることを示唆している」と分析している。

 弱いPMIに対してユーロドルは短時間に1.09ドル台前半から1.08ドル台半ばまで一気に下落していた。ただ、かなり過敏な反応を見せた印象もある。ユーロドルは前日に1.10ドル台を回復していたが、ロング勢の中にひとまず達成感が広がり、利益確定の機会をうかがっているのかもしれない。

 100日線と21日線が1.08ドルちょうど付近に来ており、目先の下値メドとして意識される。

*ユーロ圏PMI(速報値)(6月)17:00
コンポジット
結果 50.3
予想 52.5 前回 52.8

製造業
結果 43.6
予想 44.7 前回 44.8

非製造業
結果 52.4
予想 54.9 前回 55.1

 きょうのポンドドルは動きがなく、1.27ドル台前半での小幅な値動きに終始した。この日は6月調査の英PMI速報値が発表になっていたが、予想を下回った。エコノミストからは「英経済は春に一時的に成長した後、再び勢いを失っており、今後数カ月はさらに弱まりそうだ」との指摘も出ていた。

 ただ、ポンドドルは売りの反応も見られたが、対ユーロでは上昇するなど、ほとんど反応はなかった。前日の英中銀金融政策委員会(MPC)の予想外の0.50%ポイントの大幅利上げを受けて、市場では英中銀に対するタカ派な雰囲気が広がっている。年内に6.25%までの利上げの可能性も織り込む動きが見られている状況。過度な利上げが英経済を圧迫するとの解釈から、ポンドは逆に軟調な反応を見せていたが、タカ派な英中銀を前に下値を積極的に仕掛けづらい面があるのかもしれない。

 更に本日の英PMIについては、今後数カ月のインフレ低下を示唆しているとの見方も出ており、年末までに英インフレが低下する可能性を示唆しているという。英PMIでは6月の製造業の投入価格と生産価格、そして、サービス業の投入価格が大幅に低下した。これは今年の終わりから来年初めにかけてのディスインフレ圧力を示唆しているという。

英PMI(速報)(6月)17:30
コンポジット
結果 52.8
予想 53.6 前回 54.0

製造業
結果 46.2
予想 46.9 前回 47.1

非製造業
結果 53.7
予想 55.0 前回 55.2

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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