ドル高円安優勢=ロンドン為替概況
ドル高円安優勢=ロンドン為替概況
週明け23日のロンドン市場でドル円は東京午後からの流れを継続する形でドル高円安が優勢となった。先週末に130円60銭前後まで上昇した後、ドル売りが強まった流れが継続する形で、週明け東京午前の市場でドル売りが優勢となったものの、昼過ぎから動きが反転した。きっかけとなったのは先週の日銀金融政策決定会合で拡充が決定した共通担保資金供給オペ。会合結果が発表された18日に、本日5年物のオペ実施が発表されていた。当日の発表とされていた通知は1兆円、応札は3.1兆円となった。この実施を受けて日本長期国債利回りの低下が見られ、円売りの動きが広がった。
ロンドン市場に入っても円売りの流れが継続。堅調な動きで始まった欧州株式市場動向もドル買い円売りにつながり、ドル円は130円30銭前後を付けた。その後いったん調整が入って129円60銭台を付けたが、調整一服後は再びドル高円安となり、130円40銭台を付けている。日銀の金利を低位に抑えるという姿勢が共通担保資金供給オペによって示されたことで、円売りが入りやすい地合いとなっている。ユーロドルでのユーロ売りドル買いが入ったこともドル円でのドル買いの支えとなっている。
クロス円も軒並みの上昇。ユーロ円は東京昼頃の140円60銭台からの上昇で、ロンドン午前に142円台を付けた。その後ドル円の調整に合わせて141円台前半まで下落。その後は少し買い戻されたが、対ドルでのユーロ売りが出た分、ドル円に比べて上昇の勢いが見られず午前の高値に届いていない。
株高を好感したリスク選好もあり、豪ドル円が大きく買われた。東京昼頃の90円10銭台から91円20銭台まで1円以上の上層。その後の押し目も限定的なものにとどまっている。豪ドルは対ドルでも0.7010台を付けるなど、ややしっかりとなっていたが、その後ユーロドルなどでのドル高進行を受けて0.6980台に調整が入っている。
値幅自体はそれほど大きくないものの、東京市場からしっかりの展開。ロンドン市場に入って1.09台にしっかり乗せて、一時1.0920台まで。もっともNY勢の本格参加を前に調整が入り1.0870割れを付けている。
MINKABU PRESS 山岡和雅
執筆者 : MINKABU PRESS
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