EU離脱も英国の高インフレの一因=NY為替
きょうの為替市場はドル買いが強まる中で、ポンドドルは一時1.19ドルちょうど近辺まで値を落とした。NY時間の朝方には1.20ドル付近での上下動が続いていたが、NY時間に入って売りを強めている。
きょうは英中銀のチーフエコノミストのピル委員の講演が伝わっていたが、EU離脱も英国の高インフレの一因との見解を示していた。EU離脱は労働力不足を引き起こし、それによって企業間の価格圧力が強まり、経済を弱体化させたとしている。EU離脱により15年以内に英国が永久に失う国民生産は3%と推定し、この仮定を変更する理由はないとも付け加えた。EU離脱は、移民の変化、競争力低下、貿易強度低下の3つの経路で物価に上昇圧力をかけているという。
EUとの自由な移動が終了したことで、企業は国外から人を雇うことが難しくなっている。移民全体への影響はまだ限定的に収まっているが、移民労働者の国籍がEU圏外からの人が多くなる傾向にあり、その人たちが労働市場ですぐに生産性を発揮するかは疑問の余地があるとしている。
また、EU離脱によって、英中銀の仕事が複雑になっているとも指摘していた。
GBP/USD 1.1960 GBP/JPY 166.57 EUR/GBP 0.8632
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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