欧州の不確実性を背景にユーロに弱気な見方は根強い=NY為替
きょうの為替市場はドル売りが優勢となる中でユーロドルは1.02ドル台に買い戻されている。先週の米雇用統計が強い内容となったことでドル買いが強まり、ユーロドルは1.01ドル台半ばまで下落していた。しかし、きょうは米雇用統計後の下げの大半を戻す展開。
FRBの積極利上げへの期待は高まったものの、リセッション(景気後退)への警戒感は緩和しており、マイルドな景気後退に留まるのではとの期待も出ている。そのような中、リスク回避のドル買いが一服しており、ユーロドルも買い戻されている状況。
ただ、欧州の不確実性を背景にユーロに弱気な見方は根強い。エネルギー供給、景気後退の可能性、イタリアの政治不安に関連する欧州の不確実性を考慮すると、ユーロは短期的に弱くなる可能性があるという。一方、ドルは金利差と安全資産としての需要により、堅調に推移するものと思われるとしている。今後のユーロドルは1.01ドル付近が強固なサポートとして機能すると思われるが、1-3カ月の見通しでは、再びパリティ(1.00ドル)以下に下落する可能性が高いとの見方を維持しているという。
EUR/USD 1.0218 EUR/JPY 137.54 EUR/GBP 0.8435
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。