ポンドドルは年初来安値更新 北アイルランド議定書巡るリスクも指摘される=NY為替
きょうも市場はリスク回避の雰囲気を強める中、ポンドドルは売りが加速しており、1.2140ドル付近まで下げ幅を拡大。5月の年初来安値を更新している。21日線から完全に下放れする展開を見せており、5月中旬からのリバウンド相場は一旦終了したようだ。
先週の米消費者物価指数(CPI)の発表を受けて株式市場が急落しており、市場はリセッション(景気後退)への警戒感を強めている。ポンドはG10通貨の中でも景気に敏感な通貨と位置づけられており、きょうは対ユーロ、円でも売りが強まっている格好。
一部からは、ジョンソン政権がEUと結んだ北アイルランド議定書を破棄した場合、ポンドは長期的な打撃を受ける可能性があるとの指摘が聞かれる。北アイルランド議定書の変更は、英国とEUの貿易摩擦に火をつける可能性があり、ポンドに下振れリスクをもたらすという。さらに、国際法違反の認定を受ければ、投資家心理はさらに悪化する可能性があるとも指摘。英国は大幅な経常赤字を抱えており、その分、政府の国際的評価は重要だという。
GBP/USD 1.2145 GBP/JPY 162.62 EUR/GBP 0.8586
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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執筆者 : MINKABU PRESS
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