FX/為替「ドル/円、125.08円が視野に」 外為トゥデイ 2022年4月11日号
主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2022年4月11日9時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
目次
▼8日(金)の為替相場
(1):元日本銀行理事 日銀の見解示す
(2):米長期金利上昇 ドル/円上昇
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:125.08円前後が目先のターゲット/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
8日(金)の為替相場
期間:8日(金)午前6時10分~9日(土)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):元日本銀行理事 日銀の見解示す
元日本銀行理事の早川英男氏(東京財団政策研究所主席研究員)は、日銀は早ければ今夏にも長期金利の変動容認幅の再拡大などイールドカーブコントロール(YCC)政策の弾力化に動くとの見解を示した。物価上昇や円安進行に対する国民の不満が高まるとして、展望リポートを公表する7月会合に向けて、日銀が経済にプラスとしている円安の評価を変更する可能性が大きいとの見方を示した。これを受けて円買いが強まる場面があった。
(2):米長期金利上昇 ドル/円上昇
米連邦準備制度理事会(FRB)が積極的な金融引き締めに動くとの観測から米長期金利が上昇する中、ドルが上伸。米10年債利回りは2019年3月以来、3年1カ月ぶりに2.7%台へ上昇した。日米金利差が拡大する中、ドル/円は3月28日以来の高値となる124.67円前後まで強含んだ。クロス円はストレートドルの下落が重しとなり上値が重かった。ユーロは、10日から始まる仏大統領選を巡る不透明感(極右候補のルペン氏が支持を伸ばし現職のマクロン氏を猛追)から、対ドルで1カ月ぶり安値を付けた。
8日(金)の株・債券・商品市場
外為注文情報
【情報提供:外為どっとコム】
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本日の見通し
ドル/円の見通し:125.08円前後が目先のターゲット
8日のドル/円は終値ベースで約0.3%上昇。米連邦準備制度理事会(FRB)の積極的な金融引き締めが意識される中、米長期金利の上昇を背景に3月28日以来の高値となる124.67円前後まで一時上伸した。なお、米10年債利回りは3年1カ月ぶりに2.7%台へと上昇している。
今週は、12日に米3月消費者物価指数(CPI)の発表が予定されており、前年比の上昇率は1980年代以来の8%台に達する見通しだ。13日には米3月生産者物価指数(PPI)も発表される。米国ではこれらのインフレ統計に加え、本日から13日まで総額1000億ドル規模の国債入札が予定されている。米長期金利は需給面からも上昇圧力がかかりやすいと考えられる。
ドル/円も上昇しやすく下落しにくい相場展開が見込めそうだ。3月28日に付けた2015年8月以来の高値125.08円前後が目先の上値ターゲットだろう。
注目の経済指標
注目のイベント
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※発表時刻は予告なく変更される場合があります。また、予定一覧は信憑性の高いと思われる情報を元にまとめておりますが、内容の正確性を保証するものではございませんので、事前にご留意くださいますようお願いいたします。
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