FX「ドル/円高値更新続く　米PCEデフレーターに注目」 外為トゥデイ 2021年11月24日号

目次

▼23日（火）の為替相場
（１）：ドル/円急落、クロス円も連れ安
（２）：独・ユーロ圏PMIは予想を上回る
（３）：英PMIも予想を上回る
（４）：米国が備蓄原油放出を発表
（５）：ドル/円、17年3月以来の水準に上昇

▼23日（火）の株・債券・商品市場

▼外為注文情報

▼本日の見通し

▼ドル/円の見通し：FRB注目のインフレ指標を注視

▼注目の経済指標

▼注目のイベント

23日（火）の為替相場

期間：23日（火）午前7時10分～24日（水）午前6時55分　※チャートは30分足（日本時間表示）　出所：外為どっとコム

（１）：ドル/円急落、クロス円も連れ安

アジア市場で4年8カ月ぶりに115円台に乗せたドル/円が欧州市場序盤に急反落。パウエル米連邦準備制度理事会（FRB）議長の続投で強まったドル買いの反動と見られるドル売りが出た。ドル/円が114.40円台に急落した動きに連れてクロス円も反落した。

（２）：独・ユーロ圏PMIは予想を上回る

独11月製造業PMI・速報値は57.6（予想56.9）、同サービス業PMI・速報値は53.4（予想51.5）であった。その後に発表されたユーロ圏11月製造業PMI・速報値は58.6（予想57.4）、同サービス業PMI・速報値は56.6（予想53.5）と良好だった。

（３）：英PMIも予想を上回る

英11月製造業PMI・速報値は58.2（予想57.3）、同サービス業PMI・速報値は58.6（予想58.5）と高水準を維持した。

（４）：米国が備蓄原油放出を発表

米国は5000万バレルの戦略石油備蓄を放出するとホワイトハウスが発表。日本、中国、インド、韓国、英国も協調して備蓄を放出する事も決まった。ただ、需給緩和効果は限定的との見方が強く、NY原油先物（WTI）は上昇。為替市場への影響はほとんど見られなかった。

（５）：ドル/円、17年3月以来の水準に上昇

パウエルFRB議長の続投により、インフレの抑制に向けてテーパリング（量的緩和の段階的な縮小）のペース加速と来年の利上げへの期待が高まり米長期金利が上昇。10年債利回りが1.68％台に上昇する中、ドル/円は115.19円前後まで上伸して2017年3月以来の高値を付けた。

23日（火）の株・債券・商品市場

外為注文情報

＜外為注文情報はこちら＞

【情報提供：外為どっとコム】

• ※ 「外為注文情報」とは、外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』でお取引をされているお客さまの指値やストップ注文の状況を確認できるツールのことを指します。
• ※また、高機能チャート（無料）では「取引分析」 を選択することで、チャート上に注文情報の表示が可能です。
• ※ 尚、この外為注文情報は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家自身でなさるようお願い致します。

本日の見通し

ドル/円の見通し：FRB注目のインフレ指標を注視

昨日のドル/円は115円台に上昇して年初来高値を更新。前日にパウエル米連邦準備制度理事会（FRB）議長の再任が決まった事で、テーパリング（量的緩和の段階的な縮小）の加速と早期利上げへの期待が高まった。NY市場終盤には2017年3月以来の高値となる115.19円前後まで上伸。欧州市場で持ち高調整と見られる売りに押される場面もあったが、再び115円台に切り返して高値を付けるなどドル買い意欲の強さが窺える動きであった。

本日のドル/円は2017年3月高値の115.50円前後を目指す展開になりそうだ。材料としては米国で重要経済指標の発表が多く、中でも10月個人消費支出価格指数（PCEデフレーター）の結果が注目される。FRBが重視するインフレ指標だけに、上ブレすれば利上げ期待が高まりドル買いを促す公算が大きい。市場予想は前年比+5.1％、食品とエネルギーを除いたコアPCEデフレーターは前年比+4.1％となっており、一段の加速が見込まれている。

その他、テーパリング開始を決めた11月の米連邦公開市場委員会（FOMC）の議事録にも注目したい。

注目の経済指標

注目のイベント

※時間は日本時間での表示になります。
※「注目の経済指標」「注目のイベント」は注目度が高い順に「◎」「○」「無印」で表示しております。
※発表時刻は予告なく変更される場合があります。また、予定一覧は信憑性の高いと思われる情報を元にまとめておりますが、内容の正確性を保証するものではございませんので、事前にご留意くださいますようお願いいたします。

マネ育チャンネル：外為どっとコム