きょうの英PMIは強いが11月の利上げ開始はないとの見方も=NY為替
きょうのポンドドルはNY時間に入って売りが強まっており、1.3735ドル付近まで一時下落している。EUは英政府が北アイルランドに関する取り決めを撤回した場合、EU離脱後に締結した貿易協定の破棄を検討する可能性があると伝わったことも売りに拍車をかけている格好。
ジョンソン英首相は、貿易協定の第16条で付与されている権限を使用して、北アイルランド議定書の一部を一方的に停止すると脅迫した。これを受けてEU当局者は、強力な対応を準備する必要性について協議しているという。
英中銀の早期利上げ期待を背景にポンドドルは10月に入ってリバウンド相場を続けてきた。10月初めには1.34ドル付近まで下落していたが、今週は1.38ドル台まで上昇する場も見られていた。200日線が1.3850ドル付近に来ているが、その水準には到達することはなく、一旦上げ一服となっている。
きょうはロンドン時間に10月の英PMI速報値が発表になっており、予想を上回る強い内容となっていた。しかし市場からは、この数字をもって英中銀が11月に利上げを開始することはなく、12月が現実的との声も出ている。英政府はパンデミックで一時帰休となった従業員を補助する雇用維持制度を9月末で終了した。それが英労働市場にどのように影響しているのか、11月の英中銀金融政策委員会(MPC)ではまだチェック段階に充てると見ているようだ。
英CIPS製造業PMI・速報値(10月)22日17:30
結果 57.7
予想 56.0 前回 57.1
英CIPS非製造業PMI・速報値(10月)22日17:30
結果 58.0
予想 54.5 前回 55.4
GBP/USD 1.3743 GBP/JPY 155.97 EUR/GBP 0.8460
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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