FOMC後の流れ継続でドル売り優勢 ドル円は100日線割れ試す動き=NY為替前半

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 きょうのNY為替市場は前日のFOMC後の流れを継続しており、ドル売りが優勢となっている。そのような中でドル円も下値模索となり、100日線が控える109.60円付近を割り込む動きがみられている。朝方発表の第2四半期の米GDP速報値が予想を下回ったことも、ドル円の売りを加速させた。ドル円は前日のFOMCを受けて21日線(本日110.25円付近)に跳ね返された格好となっており、下値警戒感が高まりそうな気配も出ている。目先は100日線の水準を維持できるか注目される。

 前日のFOMCは声明こそタカ派な内容が盛り込まれていたが、その後のパウエルFRB議長の会見が慎重姿勢を滲ませていたことから、市場は資産購入ペース縮小への期待をやや後退させている模様。議長は「労働市場は完全回復に程遠い」とし、デルタ株の感染再拡大の影響も見極めたい意向を示唆していた。予想通りではあるが、バランスを取った会見ではあった。議長は資産購入ペース縮小のタイミング特定に役立つ情報もほとんど提供せず、逆にまだ決定がなされていないことを明確にし、資産購入ペース縮小の発表が差し迫っていないことを暗示している。

 タカ派な見方の中には、8月のFRBのシンポジウムで、9月FOMCで資産購入ペース縮小の具体的な時期を示すことを示唆したうえで、年内か来年初めの開始を打ち出すというシナリオを描いていた向きも少なくなかったが、一部はその見方を後退させ、資産購入ペース縮小の発表は12月との見方も出ている。

 ユーロドルは買い戻しを加速させ、1.18ドル台後半まで上げ幅を伸ばしている。21日線を完全に上放れる展開を見せており、テクニカル的にはリバウンド相場入りになる可能性も出て来ている。1.1950ドル付近にフィボナッチ38.2%戻しの水準が来ており、目先の上値ターゲットとして意識される。

 きょうはドイツの7月の調和消費者物価指数(HICP)が発表になっていたが、前年比3.1%の上昇と高い伸びを示し、予想も上回っていた。ただ、今回のインフレ上昇は、主に前年の景気対策に伴う一時的な付加価値税(VAT)引き下げのベース効果によるもので、ECBのハト派姿勢を覆す内容とみる向きはいない。ユーロドルが上昇するとすれば、ユーロ買いよりもむしろ、ドル売りの影響が大きいのかもしれない。

 ポンドドルも買い戻しを加速させ、1.39ドル台後半まで一時上げ幅を伸ばした。本日の100日線は1.3925ドル付近に来ており、その水準を上回る展開がみられ、明日以降の動きが注目される。

 英国での直近の新規感染者数の減少で楽観的な見方が広がっており、投機筋中心にポンドロングの再構築が促される可能性が一部から指摘されている。ここ数カ月の下落の分、ポンド高を見込んだロングの再構築の余力は十分にあるという。ただ、英中銀がハト派姿勢に再び傾いている傾向も見られているほか、北アイルランド議定書の問題でEUとの摩擦が再び生じており、ポンドの上値追いには限界があるとの指摘も少なくない。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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執筆者 : MINKABU PRESS

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