「インフレ懸念広がる」 外為トゥデイ 2021年5月12日号
目次
▼11日（火）の為替相場
（１）：中国CPI悪化もPPIは予想上回る
（２）：独5月ZEW景況感 前月から大幅上昇
（３）：世界的なインフレ上昇懸念 円買い強まる
11日（火）の為替相場
期間：11日（火）午前6時10分～12日（水）午前5時55分 ※チャートは30分足（日本時間表示） 出所：外為どっとコム
（１）：中国CPI悪化もPPIは予想上回る
中国4月消費者物価指数は前年比+0.9％と予想（+1.0％）を下回った一方、中国4月生産者物価指数は前年比+6.8％と予想（+6.5％）を上回った。商品価格の上昇を背景にインフレ圧力が高まる兆しが見られたものの、豪ドルの反応は限定的だった。
（２）：独5月ZEW景況感 前月から大幅上昇
独5月ZEW景況感調査は期待指数が84.4と市場予想（72.0）を上回り前月（70.7）から大幅に上昇。これを受けてユーロ/円は一時132.40円台に上昇した。
（３）：世界的なインフレ上昇懸念 円買い強まる
世界的なインフレ上昇への懸念からハイテク株を中心に欧州株が下落。米国株先物も軟化する中、リスク回避の円買いが強まり、ドル/円やクロス円は下落した。ただ、現物の米国株が寄り付くと円買いは収束。ドル/円は、米長期金利がインフレ懸念で上昇した事に下値を支えられた。
11日（火）の株・債券・商品市場
外為注文情報
【情報提供：外為どっとコム】
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本日の見通し
ドル/円の見通し：4月CPIに注目
昨日のドル/円は終値ベースで約0.2％下落。インフレ懸念の高まりを背景に主要国株価が下落する中、一時108.35円前後まで軟化した。ただ、インフレ懸念が米長期金利を押し上げたため、108.60円台に持ち直して取引を終えた。
こうした中、本日は米4月消費者物価指数（CPI）の結果に注目が集まりそうだ。前年比で+3.6％という高い伸びが見込まれている。食品とエネルギーを除いたコア指数も前年比+2.3％に加速すると予想されている。ドル/円はCPI発表後の米株と米長期金利の反応がカギになるとともに、108.35円前後の下値支持を維持できるかが焦点となろう。株価の一段安はドル/円の下値リスクとなるが、昨日と同様に米長期金利が上昇するようなら下値は限られそうだ。
注目の経済指標
注目のイベント
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