「米景気回復期待のドル買い」 外為トゥデイ 2021年4月1日号
目次
▼31日（水）の為替相場
（１）：仲値にドル買い ドル/円1年ぶり高値
（２）：英10-12月期GDP 速報値から上方修正
（３）：ユーロ圏3月CPI 前月から伸び加速
（４）：米3月ADP 前回から急拡大
（５）：期末のロンフィクでクロス円不安定
（６）：米インフラ投資公表 反応は限定的
31日（水）の為替相場
期間：31日（水）午前6時10分～1日（木）午前5時55分 ※チャートは30分足（日本時間表示） 出所：外為どっとコム
（１）：仲値にドル買い ドル/円1年ぶり高値
3月決算期末の仲値公示に向けて、駆け込み的な実需のドル買いが観測されるとドル/円が110.50円を超えて上昇。クロス円もドル/円に連れて強含んだ。豪ドル/円は豪2月住宅建設許可件数が前月比+21.6％と大幅に予想（+3.0％）を上回った事も材料視された。ドル/円は、その後も米長期金利の上昇などを背景に110.96円前後まで上伸。昨年3月26日以来、約1年ぶりの高値を付けた。
（２）：英10-12月期GDP 速報値から上方修正
英10-12月期国内総生産（GDP）・改定値は前期比+1.3％、前年比-7.3％と、速報値（+1.0％、-7.8％）から上方修正された。
（３）：ユーロ圏3月CPI 前月から伸び加速
ユーロ圏3月消費者物価指数（HICP）・速報値は前年比+1.3％と予想（+1.4％）を下回ったものの、前月（+0.9％）から伸びが加速した。
（４）：米3月ADP 前回から急拡大
米3月ADP全国雇用者数は51.7万人増と市場予想（55.0万人増）には届かなかったものの、前月（17.6万人増）から急拡大した。
（５）：期末のロンフィクでクロス円不安定
第1四半期（1-3月期）末のロンドン・フィキシング（24:00）に向けて、各通貨にフローが交錯。ユーロ買い・ドル売りやユーロ買い・豪ドル売りが強まった一方、ドル売り・円買いも入った。クロス円はこうしたフローの影響で不安定な値動きとなった。
（６）：米インフラ投資公表 反応は限定的
バイデン米大統領は2.25兆ドル規模の大型インフラ整備と、その財源として法人税を21％から28％へ引き上げる計画を発表。事前報道どおりの内容とあって市場の反応は限られた。
31日（水）の株・債券・商品市場
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本日の見通し
ドル/円の見通し：111円台回復を視野に
昨日のドル/円は110円台後半へと続伸。東京市場では、期末の駆け込み的なドル需要などもあって約1年ぶりに110.96円前後まで上昇した。その後の海外市場ではやや伸び悩んだものの、110.70円台で3月の取引を終えている。
4月入り初日の本日も111円台の回復を視野に入れた相場展開となりそうだ。新型コロナワクチンの接種が急ピッチで進む米国の景気回復期待は根強い。昨日発表された米3月ADP全国雇用者数は51.7万人増となり、2月の17.6万人増から増加幅はほぼ3倍に拡大した。明日の米3月非農業部門雇用者数も65.0万人の増加（2月37.9万人増）が見込まれている。米景気回復期待に根差したドル買いが強まりやすい地合いであろう。
注目の経済指標
注目のイベント
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