東京株式(大引け)=48円高、景気敏感株中心に下値支える展開
実質新年度入り相場となった30日の東京株式市場は、売り買いが交錯し主要株指数は高安まちまちの展開となった。日経平均は小幅ながら上値追い基調を継続、TOPIXは反落した。
大引けの日経平均株価は前営業日比48円18銭高の2万9432円70銭と4日続伸。東証1部の売買高概算は13億4076万株、売買代金概算は2兆7235億6000万円。値上がり銘柄数は541、対して値下がり銘柄数は1564、変わらずは55銘柄だった。
前日の米国株市場では新型コロナワクチンの普及を背景とした経済活動の正常化期待から景気敏感株が買われ、NYダウが上昇した。ただ、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は軟調となり、東京市場も朝方は前日終値近辺で売り買いを交錯させる方向感に乏しい動きだった。しかし、後場に入ると日銀のETF買いの思惑が市場心理を支え、全体相場は強含みで推移。韓国や香港など堅調な値動きをみせるアジア株もポジティブに作用した。海運や空運など景気敏感セクターが上昇し、日経平均寄与度の高い値がさ株への買いも堅調な株価推移に反映された。きょうは3月期末の配当権利落ち日にあたることから日経平均ベースで178円程度の下押し圧力が発生していたが、それを吸収して上昇。ただTOPIXはマイナス圏で着地しており、全体の7割強にあたる銘柄が下落した。
個別では、ファーストリテイリング<9983>が高く、東京エレクトロン<8035>、レーザーテック<6920>、アドバンテスト<6857>など半導体製造装置関連が揃って買われた。日本郵船<9101>も買われた。東洋エンジニアリング<6330>が商いを伴い急伸したほか、マネックスグループ<8698>も物色人気。大阪チタニウムテクノロジーズ<5726>が値を上げ、J.フロント リテイリング<3086>なども上昇した。
半面、トヨタ自動車<7203>が軟調、任天堂<7974>も売りに押された。村田製作所<6981>が値を下げ、武田薬品工業<4502>も売りに押される展開。日本郵政<6178>が水準を切り下げ、三菱商事<8058>も安い。オリエンタルランド<4661>も下落した。このほか、エイベックス<7860>、日本アジアグループ<3751>などが大幅安となった。
出所:MINKABU PRESS
執筆者 : MINKABU PRESS
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