リスク警戒の動き継続、ドル円は104円台半ば割れも
リスク警戒の動き継続、ドル円は104円台半ば割れも
ユーロ値を落とす、リスク警戒のドル買い円買いに加え
新型コロナウイルスの感染拡大が欧州で広がる
【東京市場】ドル高に調整
前日のドル高進行に対する調整の動きが広がった。ドル円は前日の海外市場で105円台を付ける動きを見せ、104円80銭近辺に戻して東京朝を迎えた。朝方104円89銭まで上昇の局面もそこまで。米株の大きな下げに対して、日本株などの下げが目立たず、リスク警戒の動きが後退したことでドル売りの動きに。
前日の米株安は米国での新型コロナウイルス感染第3波の動きを警戒したもので、アジア市場の株式には大きな波及を見せなかった。
ドル円は昼頃に104円68銭まで値を落とし、その後は104円70銭台中心の動きに。リスク警戒の動き後退からのドル売りは継続も円売りの動きも見られ、ドル円での動きが押さえられた。
【ロンドン市場】欧州で感染拡大
欧州での新型コロナウイルスの感染拡大が広がっており
警戒感が強まる展開となっている。
ドル円は104円台後半での推移となっている。
ユーロドルが一時ポイントの1.18を割り込んだ。すぐに大台を回復も頭が重い展開に。
【NY市場】ドル円104円台半ば割れ
ドル円は値を落とす展開となり、一時104円30銭台まで。
105円台の重さが意識されたほか、
米追加経済対策の早期合意期待が大きく後退し、ほぼ絶望的との見方が広がった。
新型コロナウイルスの感染拡大が強まっていることも重石に。
【本日の見通し】リスク警戒継続
リスク警戒の動きが継続も、行き過ぎた動きには警戒感が出ている。
ダウ平均は続落となったがナスダックがプラス圏などまちまち。
ダウ平均も決算が弱かった企業の売りが主導した面があり
S&Pはマイナス圏もダウよりも下落率が小さい。
追加経済対策については大統領選前の合意が難しいとの見方が強まっている。
ただ、ある程度織り込みが進みつつあり、今後を見据えた動きに。
大統領選はバイデン氏のリードが継続。
こちらも直前の世論調査確認の流れに。
目先は様子見ムードが広がりそうだが、リスクはやや下方向か。
【本日の戦略】戻り売り
リスク警戒の動き自体は継続しており
期待は下方向か。
ドル円は104円台後半での売りを意識する展開で
105円台をあっさり回復するようだとストップ。
デイトレも売りから。
※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません
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《10/27 火曜日》
ドル円 ユーロドル ユーロ円
始値 104.84 1.1810 123.81
高値 104.89 1.1839 124.00
安値 104.39 1.1793 123.16
終値 104.42 1.1796 123.16
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《10/27 火曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経 23485.80 -8.54
DOW 27463.19 -222.19
S&P 3390.68 -10.29
Nasdaq 11431.35 +72.41
FTSE 5728.99 -63.02
DAX 12063.57 -113.61
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《10/27 火曜日の商品市場》
NY原油先物12月限(WTI)(終値)
1バレル=39.57(+1.01 +2.62%)
NY金先物12 月限(COMEX)(終値)
1オンス=1911.90(+6.20 +0.33%)
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《10/27 火曜日に発表された主な経済指標》
【韓国】
実質GDP・速報値(第3四半期)8:00
結果 1.9%
予想 1.3% 前回 -3.2%(前期比)
結果 -1.3%
予想 -1.8% 前回 -2.7%(前年比)
【香港】
貿易収支(9月)17:30
結果 -127.0億香港ドル
予想 -221.0億香港ドル 前回 -146.0億香港ドル
【米国】
耐久財受注(速報値)(9月)21:30
結果 1.9%
予想 0.5% 前回 0.4%(0.5%から修正)(前月比)
結果 0.8%
予想 0.4% 前回 1.0%(0.6%から修正)(コア・前月比)
S&Pケースシラー住宅価格(20都市)(8月)22:00
結果 5.18%
予想 4.2% 前回 4.12%(3.95%から修正)(前年比)
コンファレンスボード消費者信頼感指数(10月)23:00
結果 100.9
予想 102.0 前回 101.3(101.8から修正)
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《10/27 火曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》
【ユーロ圏】
*アルトマイヤー独経済相
過去24時間で11409人の感染確認。
ドイツの新規感染者数は指数関数的に増加傾向。
*シナスEU副委員長
新型コロナ検査で陽性、自主隔離へ。
※マルガリティス・シナスEU副委員長(欧州生活様式推進担当)
【中国】
*中国
人民元基準値設定でカウンターシクリカルな要因排除。
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《本日予定されている主な経済指標》
【豪州】
消費者物価指数(第3四半期)9:30
予想 1.5% 前回 -1.9%(前期比)
予想 0.6% 前回 -0.3%(前年比)
予想 0.3% 前回 0.1%(加重平均・前期比)
予想 1.3% 前回 1.3%(加重平均・前年比)
予想 0.3% 前回 -0.1%(刈り込み平均・前期比)
予想 1.1% 前回 1.2%(刈り込み平均・前年比)
【南アフリカ】
消費者物価指数(9月)17:00
予想 0.2% 前回 0.2%(前月比)
予想 3.0% 前回 3.1%(前年比)
【米国】
MBA住宅ローン申請指数(23日までの週) 20:00
予想 N/A 前回 -0.6%(前週比)
卸売在庫・速報値(9月)21:30
予想 0.4% 前回 0.4%(前月比)
【カナダ】
カナダ中銀政策金利 23:00
予想 0.25% 現行 0.25%
【ブラジル】
ブラジル中銀政策金利 時刻未定(29日までに発表予定)
予想 2.00% 現行 2.00%
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執筆者 : 山岡和雅|MINKABU PRESS 外国為替情報担当 編集長
1992年米チェースマンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)東京支店入行、ディーリングルームに配属され、外国為替ディーラーに。英ナショナルウェストミンスター銀行、RBS銀行などで10年以上外国為替ディーラーとして市場の最前線に。その後大手FX会社などで外国為替市場のアナリストとして個人向けの外国為替情報の配信業務に携わり、2016年3月から、みんかぶグループに参画。 (社)日本証券アナリスト協会検定会員