「ドル/円、レンジ取引継続へ」 外為トゥデイ 2020年9月10日号
目次
▼9日（水）の為替相場
（１）：中国CPI予想に一致 PPI低下
（２）：英政府 EU離脱協定を変更の方針
（３）：ECB最新予測 経済回復見通しへ自信
（４）：米株上げ幅拡大 円売り優勢
9日（水）の為替相場
期間：9日（水）午前6時10分～10日（木）午前5時55分 ※チャートは30分足（日本時間表示） 出所：外為どっとコム
（１）：中国CPI予想に一致 PPI低下
中国8月消費者物価指数は前年比+2.4％、同生産者物価指数は前年比-2.0％であった（予想：+2.4％、-1.9％）。
（２）：英政府 EU離脱協定変更の方針
欧州勢がユーロ売り、ポンド売りで市場に参入。英FT紙は「欧州中銀（ECB）が、英国の離脱移行期間終了を控え、ユーロ圏の大手銀行に行動計画を策定するよう圧力をかけている」と報じた。また、英政府はこの日、EU離脱協定の一部を無効化する「国内市場法案」を議会に提出。同法案は国際法違反に繋がる疑いがあり、EUは離脱協定の修正を試みれば英国との自由貿易協定（FTA）は実現しないと警告している。
（３）：ECB最新予測 経済回復見通しへ自信
「ECBは、景気回復見通しへの自信を深めており、翌日に発表する最新の経済予測では、2020年の成長率見通しが上方修正される」などとするECB当局者の発言が伝わるとユーロが上昇した。
（４）：米株上げ幅拡大 円売り優勢
上昇して始まった米国株が上げ幅を拡大。テクノロジー株主導による調整局面がひとまず終了したとの見方から円売りが優勢となり、ドル/円やクロス円は上昇した。
9日（水）の株・債券・商品市場&外為注文情報
ドル/円の見通し：レンジ取引継続へ
昨日のドル/円は終値ベースで約0.2％の小幅高。欧米株式市場の反発を受けて106.27円前後まで上昇した。ただ、リスクオンでオセアニア通貨や欧州通貨に対してドルが売られた影響から上値は重かった。一方、東京市場では105.79円前後まで下落する場面もあったが、日足一目均衡表の雲下限にサポートされて下げ止まるなど下値も堅かった。
本日は、欧州中銀（ECB）の理事会や英国と欧州連合（EU）の通商協議に市場の関心が集まっており、為替市場の主役はユーロやポンドなどの欧州通貨となる見込みだ。ドルと円は脇役として同じ方向に動くと見られ、ドル/円は105円台後半から106円台前半のレンジ取引が継続する公算が大きい。
本日の注目イベント
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