“ある程度の調整”は覚悟しつつも、「そう簡単には止まらない」…!? - ドル円
◆ レンジをブレイク - “ほぼ一本調子”の上昇
※ご注意:予想期間は2月21日と表示されていますが、本日(2月20日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。
ようやく来た来た・・・。
キッカケは「中国・景気刺激策への期待感」と見られますが、日経平均が反発、独株式・米NASDAQ/S&P500が史上最高値更新を見せる中、“リスク選好ムード”が強まりました。
東京タイムに“110円台”を回復すると、欧州タイム以降は“ほぼ一本調子”の上昇を見せ、NYタイム終盤には“111.593円”へと駆け上がっていきました。
◆ “往き過ぎ”が頭をもたげつつあるが…?
昨日の上昇幅(1.75円)を考えれば、「オーバーシュート(往き過ぎ)」との思惑が浮上してもおかしくないところです。
これが現在の“上値を削る”動きにつながっているわけですが、しかし昨日の上昇は“心理的節目(110円)”のみならず、“チャート上の節目(19/5/21高値:110.670円)”をも一気に突破しています。
昨年10月半ば以降に溜め込んだ「変動エネルギーの吐き出し」と考えるのが妥当ですので、そうなるとテクニカル的には「もう一段の上値追い」への期待は募り、「そう簡単には止まらない」と見ることも可能…?
もちろん「一方通行的な動き」というのはあり得ません(長続きしません)ので、“ある程度の調整”は覚悟しておく必要があります。
まずは“2/13~2/19の38.2%押し(110.838円)”辺りまでの調整は覚悟せざるを得ませんが、ただその手前には“月足・一目均衡表先行スパン上限/下限(111.15-20円)-大台ライン(111.00円)”があります。
「ここで下げ止まる」を期待しながら、引き続き「株価動向(特に上海株)」を注視したいところです。
◆ ドル円 抵抗・支持ライン
上値5:112.235(19/4/25高値)
上値4:112.016(19/4/26高値、大台、ピボット1stレジスタンス)
上値3:111.895(19/4/29高値)
上値2:111.688(19/4/30高値、5/3高値)
上値1:111.593(2/19高値)
前営業日終値:111.348
下値1:111.153(月足・一目均衡表先行スパン上限/下限)
下値2:111.000(大台、+2σ)
下値3:110.838(2/13~2/19の38.2%押し)
下値4:110.605(2/13~2/19の50%押し)
下値5:110.336(2/3~2/19の38.2%押し、2/13~2/19の61.8%押し、+1σ)
執筆者 : 武市佳史|株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト。日本におけるFXの草創期より業務に従事。現在は週刊為替コラム「武市のなぜなにFX」の執筆やWebセミナー講師を務めるのみならず、日経CNBCを始めとする数々のメディアに出演・寄稿中。