ドル円は109円割れ 弱いISMやトランプ大統領がブラジルへの関税復活=NY為替概況

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 きょうのNY為替市場、朝方発表になった11月のISM製造業景気指数を受けてドル円は売りが強まった。ISM指数は48.1と予想を下回ったほか、前回をも下回る弱い内容で、依然として米製造業のセンチメントが低迷していることが示された格好となった。11月に発表になっていた類似指標が概ね前回より上昇していただけに、きょうのISM指数には期待感も出ていた。その分、失望感も大きかったようだ。

 また、トランプ大統領がブラジルとアルゼンチンが通貨安を誘導しているとし、両国から輸入する鉄鋼とアルミニウムへの関税を復活させる意向を明らかにしたことも圧迫。

  米株式市場でダウ平均が268ドル安まで下げ幅を拡大する中、ドル売りのほかにリスク回避の円高の反応も加わり、ドル円は109円を割り込んでいる。109円割れでは200日線と21日線が控えており、その水準を維持できるか注目される。

 ただ、きょうのドル円は109.70円付近まで一時上昇し、心理的節目の110円を試すか注目されたが、110円にかけては、年末に絡んだ実需売りも観測され、上値が重くなっていた中、弱いISM指数が見切り売りを誘発した格好のようだ。

 ユーロドルは買い戻しが強まっている。朝方にはこのところ下値抵抗となっている1.10ドル割れを試す動きも見られたものの、先週に引き続きサポートされていた。1.10ドルに接近もしくは下回ると押し目買いも活発に入るようだ。そのような中、弱いISM指数とトランプ大統領の関税復活で、一気にショートカバーが強まった模様。

 なお、きょうはラガルドECB総裁の議会証言が行われていた。政策の副作用を引き続き監視するとした一方で、焦点や方向性、時期の見直しには時期尚早と述べていた。また、気候変動に伴う影響を評価に含めることを検討する姿勢も強調している。これについてはアナリストからも疑問符が多く聞かれるが、ECBは積極的なようだ。ただ、それ自体のユーロへの反応は軽微。

 ポンドも対ドルでは上昇。しかし、対ユーロや円では軟調な動きも見られる。ポンドドルは10月の中旬以降、概ね1.28ドルから1.30ドルの間での上下動に終始。1.30ドルの上値抵抗は強そうだが、下押しする動きもなく、次のアクション待ちといったところ。チャートの形状からは上値期待が高そうな気配も見られる。

 英総選挙の直近の世論調査では与党・保守党の優勢が続いており、議席も過半数を獲得しそうな勢いではある。その場合、ジョンソン首相がEUと結んだ協定が議会を通過しそうで、秩序ある離脱が期待される。そのような中、足元のポンドは上昇を維持できそうな気配もあるが、その場合のポンド高は短期的との見方も出ている。EUを離脱できたとしても、その後のEUとの自由貿易協定(FTA)締結を巡る不透明感や、離脱によるマクロ経済への影響が再びクローズアップされれば、ポンド高は続かないとの見方もあるようだ。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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執筆者 : MINKABU PRESS

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