ドル円は107円台半ばで小動き 明日は黒田総裁の講演=NY為替
NY時間の終盤に入ってドル円は107円台半ばでの推移となっている。きょうは先行き不透明感が市場に出ており、円高の動きがドル円を圧迫している。この日発表のユーロ圏やドイツのPMIが弱い内容だったことで世界経済への不透明感が高まっていることや、来月の米中貿易協議への不安感が材料視されている。
先週の次官級協議のあと中国の代表団が当初予定よりも早く帰国するため予定していた農家視察を中止した。農家視察は中国による米国産大豆と豚肉の購入拡大につながるとの見方もあったことから、視察中止は米中交渉への期待に水を差す格好となった。期待感を高めていた市場も少に変化しているようにも思われる。
先週、FRBは利下げを実施し、先々週にはECBもマイナス金利の深堀を打ち出した。しかし、日銀は政策を据え置いている。ただ、黒田総裁は会見で追加緩和の可能性に言及しており、市場の一部では期待感が高まっているようだ。
ただ、日銀も長年の金融緩和で、緩和余力が無くなってきている面も否めないところではある。明日は黒田総裁の講演が大阪で予定されており、記者会見も行われるようだ。追加緩和に関して何らかのヒントが出るか注目される。
USD/JPY 107.41
minkabu PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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