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今週の米ドル/円予想 FOMCの投票内容に注目(7/29週)

達人の予想 

【先週のドル/円の動向と今週の主要イベント】

今週の主要経済指標
今週の主要経済指標

先週の米ドル/円は反発。週初107.745で寄り付いた米ドル/円は22日につけた107.705が週間での最安値となり5日連続で続伸。108.710で引けました。
米国のライトハイザーUSTR代表とムニューシン財務長官が今週29日から訪中し中国と貿易についての協議を行うことになったほか、米国の債務問題先送りなどが主な要因となります。

なお、先週注目されていたトルコ中銀の政策金利は、24.00%から4.25%引き下げられ19.75%となりました。(市場予想は21.50%)
また、ECB理事会では追加緩和が示唆されたものの、ドラギ総裁の会見では緩和についての具体的な発言がなかったことから、マーケットからは予想されていた程、ハト派的ではないと受け止められる結果となりました。

今週の主な経済指標は以下のとおりです。特に、FOMC(日本時間8月1日午前3時)では、2008年12月以来となる利下げ(25bp)が予想されており注目です。特に注意すべきは、声明文の内容で、中でもFEDメンバーの投票の結果が全会一致なのかそれとも据え置きだけでなくよりハト派的な意見も含めて反対するメンバーがどの程度なのかとなります。
更に、今週はこれに加え、米中閣僚級協議や内外の企業決算、週末にかけてはISM製造業景気指数や雇用統計など重要な経済指標も多くあることから、これらの結果次第ではボラティリティが高まる可能性があります。

【米ドル/円(TFX)週足 チャート】

【米ドル/円(TFX)週足 チャート】
【米ドル/円(TFX)週足 チャート】

米ドル/円の週足チャートです。
移動平均線は上から順に52週MA(110.730)、26週MA(109.821)、13週MA(108.521)で、7月29日現在の価格は、辛うじて13週移動平均線に下支えされているといった状況ですが、各移動平均線が下向きとなっていることから、中長期的には上値の重い展開が続きそうです。
ストキャスティクスは、売られすぎ水準から上向いて上昇してはおりますが、依然として50%を割る水準となっています。
中長期のトレンドが下向きで、ストキャスティクスからモメンタムも弱いと判断できるため、戻り売りを考えたいところです。
目先のレジスタンスは、先週の高値108.845、その上が7月の高値109.000サポートは107円丁度で、これを下回る場合には今年1月の安値106.175が目標値となります。

【米ドル/円(TFX)日足 チャート】

【米ドル/円(TFX)日足 チャート】
【米ドル/円(TFX)日足 チャート】

米ドル/円の日足チャートです。
200日MA(110.547)、一目の雲(上限109.723、下限108.371)が下向き、価格は雲の中に突入も先週は、7月の高値109.000円を突破することはできませんでした。
ストキャスティクスは50%を超えて上昇しておりますが、長期トレンドは下向き、また、中短期的には、黄色い線で示した横ばいトレンドが継続するものと考えています。
目先は、雲の下限(108.371)や一目の基準線(107.882)や転換線(108.023)がチャートポイントとして意識され、短期のポジショントレードとしては、先週の高値108.845や7月の高値となる109.00をバックに戻り売りを考えたいところです。

このコメントは弊社チーフテクニカルアナリスト山口の個人的な見解で、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもありません。ご理解のほどよろしくお願いいたします。

執筆者 山口哲也

執筆者 : 山口哲也|フジトミ証券株式会社 チーフテクニカルアナリスト

株式会社フジトミ 国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト 金融機関でアナリストとして経験を積んだのち株式会社フジトミ入社。幅広い手法を網羅した緻密な分析とわかりやすい解説が好評。日経CNBC・東京MXテレビ等メディア出演多数。

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