ダウ平均は続落 エヌビディアに売り強まり半導体関連が下げ主導=米国株序盤
NY株式16日(NY時間10:24)(日本時間23:24)
ダウ平均 40125.89(-243.07 -0.60%)
ナスダック 16484.20(-338.97 -2.01%)
CME日経平均先物 34210(大証終比:+290 +0.85%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は続落。本日はIT・ハイテク株に売りが強まっており、ナスダックは2%の大幅安となっている。エヌビディア<NVDA>に売りが強まっており、半導体関連株の下げが主導している。他のIT銘柄も下落。
エヌビディアについては、米国の輸出規制に準拠し、中国向けに設計されたAIアクセラレータ「H20」について、今後は対中輸出許可が必要になると米政府から通知されたことを同社が明らかにした。これらに関して55億ドルの費用が発生する見込みだと述べている。
また、オランダの半導体製造装置メーカー、ASML<ASML>の決算が冴えなかったことも圧迫。新規受注が予想を下回ったほか、ガイダンスも公表し、第2四半期の売上高は予想を下回る見通しを示した。また、関税の影響を数値化する方法が分からないとしている。
トランプ関税について市場はやや落ち着きを取り戻しているものの、企業決算からは不確実性が指摘されている。ユナイテッド航空<UAL>が前日に決算を発表していたが、通期のガイダンスについて、景気後退シナリオと安定シナリオの2つの見通しを示す異例の対応を行っていた。
トランプ政権は90日間の上乗せ猶予やスマホとPCなどの電気製品に対する関税免除を発表したが、トランプ大統領は一時的な措置に過ぎないことをほのめかしている。
また、米中のチキンゲームも続いているようで、中国政府は、米政権が敬意示すなら交渉にオープンであるとの報道も伝わっていた。ただし、米閣僚が侮蔑的な発言を慎み、中国に対して敬意を示すことが含まれているほか、米国による制裁および台湾に関する中国の懸念に対処する意思を示すことが挙げられている。
本日は午後にパウエルFRB議長の講演が予定されている。追加利下げに対する慎重姿勢に変化はないものと見られているが、米国債が過度に不安定な動きをするようであれば、FRBが介入するとの観測も流れる中、その辺のヒントが何か出るか注目される。
損保のトラベラーズ<TRV>が決算を受け上昇。保険料収入が予想を下回り、経常収益が予想を下回ったものの、コア1株利益は予想を上回った。
特殊車両を手掛けるREV<REVG>が下落。アナリストが投資判断を「売り」に引き下げた。
オンライン証券のインタラクティブ・ブローカーズ<IBKR>が決算を受け下落。1株利益が予想を下回ったほか、純受取利息(NII)も予想を下回った。
ユナイテッド航空<UAL> 67.06(+0.06 +0.09%)
ASML・ADR<ASML> 644.24(-38.92 -5.70%)
トラベラーズ<TRV> 259.52(+9.86 +3.95%)
REV<REVG> 29.69(-2.12 -6.66%)
インタラクティブ・ブローカーズ<IBKR> 156.05(-17.38 -10.02%)
アップル<AAPL> 196.88(-5.27 -2.60%)
マイクロソフト<MSFT> 378.06(-7.67 -1.99%)
アマゾン<AMZN> 176.35(-3.25 -1.81%)
アルファベットC<GOOG> 156.68(-2.00 -1.26%)
テスラ<TSLA> 249.47(-4.64 -1.83%)
メタ<META> 508.54(-12.98 -2.49%)
AMD<AMD> 89.19(-6.10 -6.40%)
エヌビディア<NVDA> 105.30(-6.90 -6.15%)
イーライリリー<LLY> 734.48(-22.70 -3.00%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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