ユーロドルは1.12ドル台半ばで上下動 ECBによる株式購入の可能性も指摘される=NY為替
ユーロドルはNY時間入って買い戻しの動きも見られている。ロンドン時間には1.1275ドル近辺まで上昇していたものの、NY時間にかけて戻り売りが優勢となり、朝方発表の米生産者物価(PPI)が予想を上回ったこともあり、1.1240ドル近辺まで値を落とす場面が見られていた。しかし、FRBの利下げ期待が強まる中で、次第にドル売りが優勢となり、ユーロドルも下げ渋る展開。
ただ、全体的には狭い範囲での値動き。21日線が1.1280ドルに来ており上値抵抗となっている一方、1.1250ドル付近に来ている100日線が下値サポートとなっており、その間での上下動が繰り広げられている。
FRBの利下げ期待の一方でECBも追加緩和期待が高まっており上値を追いづらいようだ。今月の理事会ではないと見られているが、追加緩和の可能性を強く示唆してくるものと見られている。
ECBが再度追加緩和に踏み切った場合、利下げや国債、社債といった債券購入が想定される。ただし、既にECBはマイナス金利を採用しており、利下げ幅には限界がある。一方、国債購入に関しても、各国のECBへの出資比率(キャピタルキー)に応じた購入や、各国債の発行量の33%に設定している購入上限といった制約があり、大規模に緩和したい場合は、それらの規制を変更する必要もある。また、変更したとしても直ぐに限界点に到達することも予想される。
そのような中で一部からは、ECBも日銀のように株式購入がいずれ検討課題に入る可能性も指摘されている。もっともコンセンサスを得られない可能性も高そうだが。
EUR/USD 1.1261 EUR/JPY 121.60 EUR/GBP 0.8964
minkabu PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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