【これからの見通し】週明けはリスク選好ムードで始まる、きょうはイベント少ない

【これからの見通し】週明けはリスク選好ムードで始まる、きょうはイベント少ない

　先週末の米株式市場が堅調に取引を終えたことをうけて、週明けの東京、アジア株式も買われている。米中貿易協議の進展期待で半導体などハイテク株主導で上昇した。中国株にとっては引き続き全人代を受けた景気刺激策への期待も根強いようだ。きょうは豪ドル買いが目立っている。

　今週は米ＦＯＭＣ会合や英中銀会合など金融政策関連の重要なイベントが控えており、週明けは様子見ムードが広がりそうだ。このあとのロンドン・欧州市場ではユーロ圏貿易収支（1月）が、ＮＹ市場では米ＮＡＨＢ住宅指数（3月）の発表が予定される程度で、材料難の感が強い。米欧金融当局者らの講演も予定されていない。

　米中貿易協議については、一部報道で首脳会談が６月に先送りされるとの観測が伝えられた。ただ、市場では知的財産権についての合意には時間がかかりそうだとの思惑がすでに広がっている。形式的な合意よりは実質的な合意を期待するムードがあるようだ。きちんと時間をかけて協議を煮詰めることが期待されている。

　また、今週はＥＵ離脱関連の話題もでてきそうだ。メイ首相はこれまで大差で否決されてきたＥＵ離脱案の三度目の採決を模索しているもよう。離脱日の延長について議会で可決されたが、離脱案の合意が前提となっている点は見逃せない。ポンド相場は比較的堅調に推移しているが、短期的には神経質な上下動となっている。ポンド円はトレーディング通貨として取引高が増加しているようだが、リスキーな点は留意しておきたい。

minkabu PRESS編集部 松木秀明