ドル円、158円を中心とした膠着に変化なし=NY為替概況
ドル円、158円を中心とした膠着に変化なし=NY為替概況
きょうのNY為替市場、ドル円は一旦157円台に値を落としていたものの、158円台に戻す展開。158円を中心とした膠着した状況に変化はない。本日は東京時間に158.40円付近まで上昇したものの、その上に横たわっている200日線には慎重。フランスへの不透明感は続いており、本日もフランス国債は下落し、仏10年債利回りは2002年以来の5%台に上昇。しかし、円相場への影響はいまのところ限定的となっている。
手掛かり材料に乏しい中、中東情勢と原油・利回りの行方や、来週の日米の金融政策会合を控え、それまでは158円前後で膠着した展開が続くとの見方も出ている。来週の金融政策会合を通過すれば、その翌週の11月3日に米中間選挙が控えている。トランプ大統領の支持が低迷しており、下院(全議席改選)は野党・民主党が優勢とも伝えられている。一方、上院は改選議席に共和党地盤の州が多いものの、予断を許さない状況となっている模様。
中間選挙で勢力が入れ替わることは、これまでも度々あったが、上下両院とも民主党が奪還となれば、完全にねじれ議会になり、トランプ大統領の政権運営も厳しさを増す。共和党内のトランプ大統領の求心力や信頼感も低下する可能性もある。ただ、相場に大きく影響しそうな劇的な展開が起こる可能性は低いのではとの指摘も出ていた。
ユーロドルは方向感のない展開が続き、1.12ドル台前半での上下動が続いた。一方、ユーロ円は177.30円近辺に値を落とした後、177.75円近辺まで買い戻される展開。
ユーロはフランスの財政懸念を背景に急落した後、対ドルで1.12ドル近辺で落ち着いている。ただ、現在の水準には依然として財政リスクプレミアムが織り込まれているとの指摘がアナリストから出ている。同アナリストはレポートで「フランス議会で予算案を巡る交渉が続いていることから、市場に根強い懐疑的な見方が後退する可能性は低い。むしろ、交渉に関する新たな報道が相場の変動を一段と拡大させる可能性がある」と述べた。
ユーロ圏の財政政策を巡る不透明感やフランスで続く暴動に加え、エネルギー価格が依然として高水準にあることもユーロの重しとなっているという。このため、われわれが予想する年末までの1.15ドルへの上昇というシナリオには下振れリスクがあるとの見方を示した。
ポンドドルは、リバウンド相場が続き、1.34ドル台回復を試す展開が続いた。100日線が1.3390ドル付近に来ており、上回る動きを見せている。その上には200日線が1.3435ドル付近来ており、試しに行くか注目される展開。一方、ポンド円も買い戻しが続き、212円をうかがう動きも見せていた。
英労働市場の改善兆候と来週の秋季予算案発表前にした財政懸念の和らぎで、ポンド高の基調が強まっているとの指摘が出ている。前日は英雇用統計が公表されていたが、失業率が低下していた。雇用統計はアンケート調査だが、依然として回答率が低く、慎重な見方は必要なものの、税務データでも雇用者数が2025年8月以来の大幅増加を記録。人材紹介会社の調査でも企業が2年超ぶりに採用拡大の意向を示すなど、好転の兆しが広がているという。
その上で、市場の底堅さが続けば、英中銀の利上げ慎重論は後退する可能性があると述べている。これまで英中銀は労働市場の軟化がインフレ抑制に寄与すると見てきたが、抑制要因が薄れれば市場が織り込む複数回利上げが現実味を増し、金利差面からポンドの更なる追い風になるという。一方、英国債の売り圧力を招いてきた財政懸念も落ち着きを見せている。仏独の長期金利差は拡大の一方、英独の差は安定して推移。来週の秋季予算案で信認が維持されれば、ポンド上昇の阻害要因は一段と解消されそうだという。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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