164円を引き続き意識した展開 今週は日米金融政策会合=NY為替概況
164円を引き続き意識した展開 今週は日米金融政策会合=NY為替概況
きょうのNY為替市場、NY時間に入ってドルの買い戻しが優勢となった。ドル円はロンドン時間に163円台前半まで下落していたものの、163円台後半に戻している。米国がイランへの攻撃を見送っており、原油価格が下落。ドル円も戻り売りに押されていたが、下値では押し目買い意欲が根強く、約40年ぶりの高値圏となる164円を引き続き意識した展開が続いた。
日本の通貨当局が為替介入を見送る中、オプション市場では円高への警戒感が後退しており、投資家の姿勢が再び円安方向に傾きつつあるとの見方も出ている。
中東情勢は引き続き注目されるものの、今週は米連邦公開市場委員会(FOMC)と日銀金融政策決定会合が開催され、市場の関心を集めそうだ。FOMCでは政策金利の据え置きがほぼ確実視されているが、短期金融市場は利上げの確率を約30%織り込んでおり、比較的高い水準となっている印象。
FOMC終了まで金融政策に関する発言を控えるブラックアウト期間入り前には、複数の委員から利上げに含みを持たすタカ派的な発言が相次いでいた。このため、市場ではサプライズ利上げへの警戒も燻っている。
ウォーシュ議長は明確なフォワードガイダンスを示さない方針を掲げており、前回の声明も政策決定と経済認識を示す簡潔な内容に留まった。市場では9月会合での利上げ期待が高まっているが、今回の会見から今後の政策運営に関する手掛かりが得られるかが焦点。ウォーシュ議長の発言を受け、短期金融市場が織り込む利上げ確率がどのように変化するかに関心が集まっている。
一方、日銀も今回は政策の据え置きが確実視されている。ただ、植田総裁は追加利上げの可能性を残すタカ派姿勢を示すと見られている。もっとも、日米金利差は当面大きく縮小しないとの見方が優勢で、イベント通過後にはドル円が改めて165円を試すとの予想も少なくない。
ユーロドルは再び1.13ドル台に下落。21日線が上値抵抗として意識されており、戻りの鈍い展開が続いている。一方、ユーロ円も戻り売りに押され、一時186円台前半まで下落。本日はユーロドルの軟調な動きに連れる展開となっている。
アナリストは、中東情勢を背景としたリスクプレミアムが縮小する中、ECBが9月に追加利上げを実施する一方、FRBが金利を据え置くとの基本シナリオが実現すれば、ユーロは年後半にかけて対ドルで緩やかに上昇する可能性があるとの見方を示した。
ただ、ユーロドルが上昇したとしても、その上値は1.17ドル前後が上限になる可能性が高いとも指摘している。
ポンドドルは1.32ドル台に下落。対ユーロでも3週間ぶりの安値に下落している。ポンド円も217円台半ばに下落。
英財政悪化への懸念が相場の重しとなっている模様。バーナム首相率いる新政権は、電気料金の減税に加え、パブやクラブ、ライブ音楽会場向けの事業税減税、バス運賃の上限設定などの政策を打ち出している。
エコノミストは「これまで発表された減税策には財源の裏付けが見当たらず、将来的な増税や追加国債発行のリスクを高めるとの見方から、投資家の間で不安が広がり始めている」と指摘した。
執筆者 : MINKABU PRESS
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