【中銀チェック】ウォーシュ新議長の下での初FOMCは据え置き見込み=米FOMC
【中銀チェック】ウォーシュ新議長の下での初FOMCは据え置き見込み=米FOMC
ウォーシュ新議長のもとでの初の会合となる、16・17日の米FOMCは現状維持が見込まれています。10日に発表された5月の米消費者物価指数(CPI)が前年比+4.2%と、2023年4月以来約3年ぶりの高水準を記録するなど、ガソリン高などを背景に米国では物価高が進行しています。トランプ大統領はウォーシュ新議長にハト派スタンスでの政策運営を望んでいるとみられますが、さすがに利下げできるような状況ではなく、当面の据え置きが見込まれています。
市場は今後について利上げの期待を強めています。声明や新議長による会見で、物価高への警戒感が強く示され、早期の利上げに向けた動きが広がると、ドル高になる可能性があります。なお、前回3名が反対した声明の中の「FF金利の誘導目標のさらなる調整の程度とタイミングを検討する際」という緩和バイアスの文言については、ウォーシュ新議長がフォワードガイダンスに消極的な姿勢を示していることもあり、削除の見通しが広がっています。
また、今回はFOMCメンバーによる経済見通し(SEP)が公表される回に当たっています。注目は年末時点での政策金利見通しを示すドットチャートです(ウォーシュ新議長は4月の上院銀行委員会での公聴会で、ドットチャートに否定的な見解を示しており、将来的な廃止が見込まれますが、今回は公表される見込みです)。
前回3月のドットチャートでは2026年に1回の利下げ、2027年中に1回の利下げが示されており、昨年12月時点と同じ結果となりました。今回は2026年中は政策金利の据え置き見通しが示されると予想されます。市場は利上げの期待を強めていますが、FOMCは利上げには少し慎重な姿勢を見せるという予想が広がっています。2027年に入っての見通しも利下げ方向が維持されるとみており、次のFRBの行動について、市場の期待する利上げではなく、当面の据え置きとその後の利下げになるとの見方が強いです。ただ、この辺りは見通しがある程度ばらけるところで、ドットチャートなどでのタカ派シフトが見られるとドル高の材料となります。なお、物価見通しは大幅に引き上げられる見通しとなっています。Longer runと呼ばれる長期の政策金利見通し(景気を安定させる中立金利を意味する)は3.125%での維持が見込まれます。
MINKABUPRESS 山岡
執筆者 : MINKABU PRESS
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