【これからの見通し】不確実性の相場展開が続く、トランプ大統領の気持ち次第か
【これからの見通し】不確実性の相場展開が続く、トランプ大統領の気持ち次第か
足元の相場状況は不確実性を極めている。中東情勢に市場の関心が集中しており、その鍵はトランプ米大統領が握っている状況だ。きょうの国会では高市首相が先の訪米首脳会談について議員らの質問に答えている。そのなかで、中東での平和やエネルギー市場の改善はトランプ米大統領の「気持ちにもかかっている」との認識をトランプ大統領に伝えたという。
政治的には議論を呼びそうな高市発言だが、まさしく金融市場の不確実性を表現した言葉と受け止められそうだ。
足元の状況は、米国・イスラエルとイランとの停戦合意が達成できるのかどうかの瀬戸際にある。米政権が15項目の合意条件を提案したという。これに対してイラン側は話し合いをしていないと否定的。さらに、イスラム革命防衛隊も独自の条件を示している。ただ、お互いに無理筋な要求を行っており、表面的には合意は困難だとみられる。その一方で、パキスタンが仲介に乗り出していると報じられており、水面下での交渉が進む期待も出ている。
市場は敏感に事態の好転を期待した動きに出ており、原油安・株高・金相場反発の反応がみられている。しかし、イスラエルが停戦に難色を示しているもよう。双方の報復攻撃の応酬はまだ続いている。有事ドル買いの勢いにはブレーキがかかっているものの、ニュースに反応してドルが買われる場面も交錯している。冒頭に述べたように不確実性の相場展開が続いている。
このあとの海外市場で発表される経済指標は、英物価指標とドイツ景況感指標が注目される。日本時間午後4時には消費者物価指数(CPI)(2月)、小売物価指数(RPI)(2月)、生産者物価指数(PPI)(2月)などが発表される。CPIの予想は前年比+3.0%と前回1月と同水準。コア前年比も+3.1%と前回と同水準になっている。サービスCPIは前年比+4.2%と前回の+4.4%からの伸び鈍化が見込まれている。ただ、3月以降の原油高・エネルギー価格高騰以前の数字となって割り引いてみる必要がありそうだ。
日本時間午後6時にはドイツIfo景況感指数(3月)が発表される。市場予想は86.3と前回2月の88.6からの低下が見込まれている。この指標は3月に入ってからのセンチメントを反映しており、予想以上に落ち込むようだと、スタグフレーションリスクが高まりそうだ。
その他には、MBA住宅ローン申請指数(03/14 - 03/20)、経常収支(2025年 第4四半期)、輸入物価指数(2月)、輸出物価指数(2月)などの米経済指標が発表される。
発言イベント関連では、ラガルドECB総裁、レーンECBチーフエコノミスト、コッハー・オーストリア中銀総裁などがECBウォッチャー会議に参加する。グリーン英中銀委員がジェフリーズ主催討論会に出席する。ビルロワドガロー仏中銀総裁が防衛戦略について、ミランFRB理事がデジタル資産について講演を行う。米週間石油在庫統計が発表される。米2年変動利付債(FRN)入札(280億ドル)と米5年債入札(700億ドル)が実施される。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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