【これからの見通し】ウクライナ和平の行方見守る展開、貴金属高で豪ドルが堅調
【これからの見通し】ウクライナ和平の行方見守る展開、貴金属高で豪ドルが堅調
週明けの為替市場では、ウクライナ和平の行方を見守る展開となっている。トランプ大統領とゼレンスキー大統領が会談したが、領土割譲をめぐる交渉は合意点を見いだせていない。前進しつつも、暗礁に乗り上げている状況だ。
為替市場では緩やかなドル高の動きや円高の動きが交錯している。ドル相場は11月後半以降、ドル安トレンドを形成しており、クリスマス前後のドル高の動きは調整の範囲内に収まっているようだ。円高については、本日の日銀主な意見で追加利上げに前向きな意見が目立ったことに反応していた。ただ、内閣府から「設備投資や企業収益などの動向を注視しつつ、過度な景気下押しを回避する必要がある」と慎重姿勢が示されており、次回会合での利上げに対する市場の織り込み度には目立った変化はみられていない。
また、直近で目立つのが貴金属相場の高騰だ。銀や銅相場が過去最高値を更新している。需給のひっ迫が指摘されるとともに、地政学リスクへの警戒感も加わっているようだ。これを受けて、資源国通貨が代表格である豪ドルは対ドルや対円で小幅ではあるが年初来高値を更新している。
全般的にはウクライナ和平をめぐる動きを市場が注視している状況だ。このあとの欧州市場の本格始動でのドルやユーロの値動きを確認したいところだ。
この後の海外市場で発表される経済指標は、香港貿易収支(11月)、インド鉱工業生産指数(11月)、米中古住宅販売成約指数(11月)など。
発言イベント関連では、トランプ米大統領とイスラエルのネタニヤフ首相が会談を行う予定。ウクライナ情勢とともに地政学リスク材料として注目される。原油相場にとっては、米週間石油在庫統計が発表される。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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