【これからの見通し】明日以降の日米英中銀イベント待ちの中で、米小売売上高と鉱工業生産発表
【これからの見通し】明日以降の日米英中銀イベント待ちの中で、米小売売上高と鉱工業生産発表
週後半の米FOMC、日銀決定会合、英金融政策委員会(MPC)などの注目イベントを控えて市場は動きにくい状況となっている。そのなかで、本日は米小売売上高と米鉱工業生産が発表される。消費と生産面での注目指標となる。
11月の米小売売上高は前月比+0.6%の市場予想と、前回の+0.4%から上向く見込み。自動車除く前月比も+0.4%予想と前回の+0.1%からの上昇が見込まれている。11月米鉱工業生産は+0.3%予想と前回の-0.3%から回復する見込み。設備稼働率は77.3%から前回の77.1%から上昇する予想となっている。いずれも予想通りであれば、ドル買い反応が想定される。ただ、米FOMCを控えたタイミングでもあり、反応の持続性には疑問もあろう。
カナダでは11月消費者物価指数が発表される。前月比+0.1%と前回の+0.4%からの伸び鈍化が予想されている。前年比は+2.0%と前回並み水準。コア中央値は前年比+2.4%と前回の+2.5%からやや鈍化、トリム前年比は+2.6%と前回並み水準となる予想。カナダ中銀の利下げ路線には特段の変化はなさそうな予想数値となっている。
この後のロンドン・欧州時間には英欧経済指標が注目される。英国では8-10月のILO失業率が発表される。市場予想は4.3%と前回並み水準が続く見込み。一方、週平均賃金は前年比+4.6%(前回+4.3%)、ボーナスを除いた数値では+5.0%(前回+4.8%)と伸びが加速することが予想されている。今週の英中銀政策金利据え置き観測を裏付ける内容となりそうだ。
ドイツでは12月Ifo景況感指数とZEW景況感指数が珍しく同日に発表される。Ifoの予想は85.5と前回の85.7からやや低下、ZEWも6.9と前回の7.4からの低下が予想されている。ECBの利下げ継続姿勢の裏付けとなりそうだ。
もちろん結果次第ではあるが、予想段階では本日の経済統計は大過なく通過しそうだ。
発言イベント関連は、 カジミール・スロバキア中銀総裁の会見、レーン・フィンランド中銀総裁の経済予測発表などが予定されている。米国では米20年債入札(130億ドル)が実施される。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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