【これからの見通し】実質的な今年の締めの週、日米英の中銀金融政策に注目
【これからの見通し】実質的な今年の締めの週、日米英の中銀金融政策に注目
来週のクリスマス週、再来週の年末などを控えて、今週が実質的な今年の締めの週となる。そして、週後半には米FOMC、日銀、英中銀といった主要中央銀行の年内最後の金融政策決定会合が開催される。米FOMCでは25bpの利下げ観測が支配的。一方、英中銀は今回は据え置きとの見方が有力。そのなかで日銀に関しては市場の見方が不安定だった。しかし、先週の度重なる関係者リーク報道で今回は利上げ見送りとの見方が台頭している。まだ、油断は禁物だが市場コンセンサスはほぼ固まってきているといえよう。
今年の締めの週となるだけに、上記三大イベントを通過した後、ポジション調整の動きが広がる可能性も想定される。市場ボラティリティーが落ち着いてくるのは、来週以降と考えたほうが無難だろう。
週明けはムーディーズはフランスの格付けを「Aa2」から「Aa3」に引き下げと報じられている。次期政権が来年以降、財政赤字の規模を持続的に削減できる可能性は現時点で「非常に低い」との見方が添えられていた。このあとの欧州・ロンドン市場ではフランス債利回りの上昇が予想される。その後の市場反応の注目したい。
この後の海外市場で発表される経済指標は、フランス・ドイツ・ユーロ圏・英国・米国などの製造業及び非製造業PMI速報値(12月)がメインイベントとなる。速報値とあってフレッシュな数字がでることとなり、市場反応も敏感なものとなろう。NY時間にはカナダ住宅着工件数(11月)、ニューヨーク連銀製造業景気指数(12月)などの発表が予定されている。NY連銀指数はプラス10と前回の31.2からの低下が見込まれている。
発言イベント関連では、ECB当局者の予定が多い。ラガルドECB総裁、シムカス・リトアニア中銀総裁、デギンドスECB副総裁、ウンシュ・ベルギー中銀総裁、エスクリバ・スペイン中銀総裁、シュナーベルECB理事などのイベント出席やスピーチが予定されている。NY終盤にはマックレム加中銀総裁がカナダ金融政策について講演を行う。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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