ドル円、150円台半ばに戻す展開 米雇用統計を控えてポジション調整=NY為替序盤
きょうの為替市場はドル売りが優勢となっているものの、それ以上に円安の動きが強まっている。ドル円はロンドン時間に149円台に値を落としていたものの、NY時間にかけて150円台半ばに戻す展開。明日の米雇用統計を控えてポジション調整が出ているようだ。
大統領選絡みの動きもひとまず消化し、次第に手掛かり材料も少なくなる中、投資家は日銀の動きにスポットライトを当てている。ここに来て12月利上げを見送るのではとの観測が強まっており、円相場は円安で反応。
短期金融市場でも日銀の12月利上げの可能性を低下させているが、12月が見送られれば1月といった具合で、さほど基調に変化はないように思われる。12月に利上げ行う確率を35%程度、1月までなら75%程度で見ている状況。
FOMCにも注目を集めているが、明日の米雇用統計がよほど強い内容にならない限り、0.25%ポイントの追加利下げは既定路線といった雰囲気だ。パウエルFRB議長は前日の講演で、「米経済は慎重に利下げを行うのに十分なほど堅調だ」と述べていた。「労働市場は改善し、下振れリスクは低減。成長は予想を上回り、インフレが若干高く推移している。つまり、中立金利までにもう少し慎重になる余裕があるということだ」と言及している。
それでも今月の利下げ期待は後退することなく、CMEのフェドウォッチでは78%の確率で0.25%ポイントの利下げを織り込んでいる。ただ、1月については、据え置きの可能性が65%と見ている状況。
なお、日本時間0時のNYカットでのオプションの期日到来は150円に観測されている。
5日(木)
150.00(7.8億ドル)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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