ドル円、一時１５５円台前半に伸び悩む 地政学リスクへの警戒が再び＝ＮＹ為替

　ドル円はＮＹ時間に入って戻り売りが強まっており、一時１５５円台前半に伸び悩んだ。ロンドン時間までは一本調子の買い戻しを見せ、１５５円台後半まで回復していた。再び１５５－１６０円のゾーンに復帰しようとしているが、ウクライナ軍が英国製の巡航ミサイル「ストーム・シャドー」をロシア領内の軍事目標に初めて発射したと伝わったことで、地政学リスクへの警戒感が再び高まっている。

　ただ、１５５円台はいまのところ維持しており、１５５－１６０円のゾーンに復帰する展開ではある。ドル円については、地政学リスクにより、トランプトレードで積み上がったロングポジションが調整を加速させたイメージも強い。２１日線の上でしっかりと上昇トレンドを維持しており、目先は先週金曜日に付けた直近高値１５６．７５円を試す展開になるか注目される。

　日米の金融政策に対する見方に変化はなく、ＦＲＢの１２月利下げの可能性は五分五分、日銀は１２月か１月の決定会合での利上げ実施と見ているようだ。この先の経済データ待ちといった雰囲気。

USD/JPY　155.44　EUR/JPY　163.50
GBP/JPY　196.62　AUD/JPY　100.88

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美