ドル円、大きく上下動 株高・円安の動きも=NY為替序盤
きょうのドル円は142円から144円の間で大きく上下動する動きが出ている。前日のFOMCを受けて東京時間には144円付近まで一気に上昇したが、海外時間にかけて戻り売りに押され、一時142円付近に下落する場面も見られた。しかし、下値では買いも入り143円台半ばまで再び上昇する展開。
全体的にはドル安の動きが見られているものの、それ以上に円安が強まっている模様。米株式市場が時間外で買いを強めていることもドル円をサポートしているようだ。株高・円安の動き。
市場では前日のFRBの大幅利下げを再評価する動きが出ている。前日はパウエル議長が利下げを急がない姿勢を強調したことからドル買いも見られていたが、今後の利下げが米経済を景気後退から守るという楽観的な見方に繋がっている模様。
パウエル議長は今年の追加利下げを示唆したが、段階的な利下げを示唆していた。しかし、市場は利下げへの見方を強め、短期金融市場では年内あと2回のFOMCで計0.75%ポイントの利下げの可能性を織り込み始めている。それは11月と12月のどちからでの大幅利下げを意味する。
ドル円については明日の日銀決定会合への警戒感も出ている可能性がありそうだ。今回は据え置きとの見方で一致しており、焦点は植田総裁の会見のトーンとなるだろう。日銀は物価と経済データが目標に達した場合、金利を引き上げる可能性を強調している。それでも、米国債利回りは依然として日本国債よりも遥かに高水準で推移しており、ドル円を下支えしている。
ただ、大きなトレンドは下向きとの見方が強まっており、上値での戻り待ちの売りを推奨する声も多い。FRBが利下げに舵を切った中で、ドル円が145円を突破し、再び150円を目指す展開は考えにくいようだ。
なお、日本時間23時のNYカットでのオプションの期日到来は現行付近には観測されていない。
19日(木)
現行付近にはなし
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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