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為替相場まとめ2月9日から2月13日の週

為替 

 9日からの週は、円相場が円高方向に転じた。前週末の衆院選で自民党が予想以上の大勝を収めたことで、今後の日本政局の安定化が見込まれた。選挙前に高まった円ショートポジションに対する巻き返しの圧力が高まった。米国関連の材料としては、中国当局が銀行に米国債保有を抑制するよう圧力をかけているとの報道があった。米経済統計は小売売上高が弱く、米雇用統計が強い結果とまちまち。ポンドは英スターマー政権に対する不透明感が広がり、売り圧力にさらされた。もっとも週の後半にかけては円高一服感もあり、ドル円は下げ渋った。レートチェック報道がらみで下げた1月27日の直近安値152.10円手前で下値を支えられると、その後、不安定な振幅を交えつつ153円台後半を付ける展開となった。週末には米消費者物価指数(CPI)が公表され、インフレの落ち着きを示していた。FRBの利下げ期待が復活し、短期金融市場では6月利下げの可能性も復活。下げ渋っていたドル円は152円台に下落して終えている。

(9日)
東京市場では、ドル円が大きく振れる波乱の展開。衆院選での自民党3分の2議席獲得という大勝を受け、早朝は円売りが先行しドル円が157.76円まで上昇した。しかし、片山財務相の市場対話発言や三村財務官の「高い緊張感をもって注視」との円安牽制を受け、一転して156.22円まで急落。その後、木原官房長官の発言もあり156円台での推移となった。午後は、中国当局が国内銀行に米国債保有の抑制を促したとの報道がドルの重石となり、156.30円台まで軟化した。クロス円も朝方の乱高下を経て、昼前には円買いが強まる荒い展開となった。

 ロンドン市場では、ドル売りが優勢となった。東京朝方の円売りは一服し、日経平均の急騰にもかかわらず為替市場では介入警戒感やイベント通過によるポジション調整が優先された。中国当局による米債保有抑制の報道を受け、米債から欧州債への資金シフトが意識され、ユーロドルが1.18ドル台後半へ上昇。ドル円は156円台でのもみ合いに終始した。一方、ポンドはスターマー首相の進退問題を背景に上値が重く、クロス円ではユーロ買い・ポンド売りの対照的な動きが見られた。
 
 NY市場は、円買いの動き。ドル円は円高とドル安の双方から押され155.50円台まで下落した。自民党圧勝は織り込み済みで材料出尽くし感が出たほか、日銀の利上げ前倒し観測や介入警戒感が円買いを誘った。ドル側では、ハセットNEC委員長が米雇用者数の減少を示唆したことが重石となった。ユーロドルは1.19ドル台を回復。ポンドドルは、閣僚によるスターマー首相支持の表明で政治不安が和らぎ、1.37ドル付近まで買い戻された。全体として「選挙後の円安」期待を打ち消す動きが目立った。

(10日)
 東京市場では円買いが優勢。ドル円は朝方に156.29円まで上昇したが、前日の円売りが期待ほど進まなかったことでポジション整理の円買いが加速。午後に155.09円まで下落した。中国の米債保有抑制報道や、翌日の米雇用統計への警戒感もドル売りを誘発。クロス円も軒並み円買いが主導し、ユーロ円は184.68円、ポンド円は212.17円まで大幅安となった。先週から蓄積された円売りポジションの解消はまだ途上の状況、円買いが入りやすい地合いが鮮明となった。

 ロンドン市場では、根強い円買い圧力が継続した。ドル円は一時155.60円付近まで反発する場面もあったが、足元では155円割れ目前まで安値を更新。背景には総選挙通過後の円売りポジションの調整や、日本の政局安定による円買い戻しがある。ユーロドルは1.19ドル付近に大規模なオプション期限が集中し、身動きが取れない揉み合い。一方でポンドは、スターマー政権を巡る政治情勢の混迷から「英国売り」の様相を呈し、対ユーロ・対円で独歩安となった。

 NY市場では、ドルが売られた。米小売売上高が予想外の横ばいとなり、FRBの年内3回の利下げ期待が復活。ドル売りが加速し、ドル円は154円台前半まで下げ幅を拡大した。ラトニック商務長官の「現在のドル水準はより自然」というドル安容認とも取れる発言や、中国の米債保有縮小要請の報道もドル安を後押しした。ユーロ円は戻り売りが強く183円台に下落。ポンドは政治不安の完全な幕引きに至らず、英中銀の追加利下げ観測も相まって、210.50円台まで一段安となった。

(11日)
 東京市場は建国記念日のため休場。

 ロンドン市場は、アジア市場からのドル安・円高の流れを引き継いだ。前日の米小売売上高の弱さやラトニック商務長官のドル安容認発言を受け、ドル円はロンドン朝方に152.80円まで急落。大幅な円高となった。欧州勢参加後は153円台を回復したが、戻りは鈍い。市場の関心は22時半発表の米雇用統計に集中しており、事前の雇用関連指標の弱さから警戒感が強く、ドルの上値を抑えた。クロス円もアジアでの急落後、小幅な反発にとどまった。

 NY市場では、ドル買いと円買いが交錯。1月の米雇用統計を受けて乱高下した。非農業部門雇用者数(NFP)が13万人増、失業率4.3%と強い結果になり、直後は利下げ期待の後退からドル円は154.50円台へ急騰。しかし、円ショートの解消圧力が勝り、すぐに152.50円台へ急落した。ユーロドルは戻り売りに押され1.18ドル台へ下落。ポンド円は強いサポートだった210円を割り込み208円台まで下落。5月の地方選挙を控えた政治リスクや利下げ観測から、ポンドの先行き弱気見通しも浮上した。

(12日)
 東京市場で、ドル円は、下に往って来い。午前は前日NY市場のドル売り・円買いの流れが継続。衆院選前に積み上がった円売りポジションの解消が進む形で、昼前には一時152.27円まで下落した。日本の長期金利低下や株高を背景とした「日本買い」などが円を支えた。しかし、1月27日の直近安値152.10円手前で下げ止まると、午後は一転して反発し値を戻した。ユーロ円は181円台後半、ポンド円は208円台後半へ買い戻された。一方、ユーロドルは1.1852ドルまで売られるなど、上値重く推移している。

 ロンドン市場では円高が一服。ドル円は東京時間の安値152.27付近から153円台へと反発し、高値を153.55付近まで伸ばした。しかし、介入警戒感やポジション調整から上値も重く、その後は揉み合いが続いている。下値は心理的節目の152.00が意識されているもよう。ユーロ円やポンド円も買い戻され、ドルストレートは一時的なドル安を経て落ち着いた動き。英月次GDPは予想通りで、発表時の反応は限定的。前日の米雇用統計と明日の米CPIに挟まれて方向性はハッキリしない。

 NY市場でドル円は下げ渋ってはいたものの、152円台での推移。ドル円はボラティリティの高い相場展開が続いているが、本日も値幅を伴って上下動した。本日の上下のレンジは1円50銭程度。東京時間に152円台前半まで下落していたが、その後は153円台後半まで買い戻されていた。ただ、NY時間に入って再び下値模索の展開となり、152円台に下落する展開。

(13日)
 東京市場でドル円は朝方152円67銭を付けた後、不安定な振幅を経てドル高円安がやや優勢となった。仲値通過後に153円30銭台まで上昇。上昇一服後は昼過ぎにかけてドル売り円買いとなり、田村日銀審議委員の利上げに前向きなタカ派姿勢もあって152円80銭台を付けたが、その後再びドル高円安となり、153円での推移となった。ユーロ円は午前の円安局面で181円94銭を付けた後、昼過ぎにかけてのドル売り円買いに181円40銭割れまで売られた。その後181円90銭まで上昇と午前の高値をトライする流れも、買いは続かず。ユーロドルは1.18台後半推移。午後に入ってやや上値が重く1.1857を付けた。

 ロンドン市場でドル円は東京午後からのドル買い・円売りが継続する形でドル高・円安が進み、153円66銭を付けた。円高に一服感が出ていた。22時半の1月米消費者物価指数(CPI)発表を前に、その後は153円20銭台を付けるなど、調整売りが入った。ユーロドルはドル高の流れから、朝方に1.1850ドルを割り込んだ。しかし、1.18台前半での売りには慎重な姿勢も見られ、小幅に戻してもみ合っている。ユーロ円はドル円の上昇もあって182円27銭まで上昇。ユーロは対ドルでは下げていたが、円安の勢いが勝った。高値を付けた後は、ドル円の高値からの調整もあって181円70銭前後まで調整売りが入るなど、こちらも一方向の動きにはならず。

 NY市場では、ドル円は戻り売りに押され、152円台に再び下落。本日は押し目買いも見られ、一時153円台半ばまで買い戻されていた。しかし、NY時間に発表された米消費者物価指数(CPI)を受けて、売りが再び優勢となっている。1月の米CPIは総合指数で前年比2.4%と予想を下回り、前回から鈍化していた。これを受けてFRBの利下げ期待が復活し、短期金融市場ではFRBの年内3回の追加利下げの確率が一時50%程度まで上昇。6月利下げの可能性も復活している。ただ、前月比では、コア指数がサービスコストの伸び拡大で上昇が加速していたことから、利下げ期待を強める動きまではなかった。

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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