【本日の見通し】米大幅利下げ期待は後退も、上値では売りが出る流れか
【本日の見通し】米大幅利下げ期待は後退も、上値では売りが出る流れか
ドル円は米大統領選候補者討論会を受けて一時140円台まで売りが出たものの、少し回復して迎えた米CPIで、コア前月比が予想を上回る伸びとなったことなどを好感し、ドル買いが強まり、142円台半ば超えまで上昇。米株安を受けて141円台前半まで下げるも、その後142円台回復など、神経質な動きを見せた。
今回のCPIを受けて来週の米FOMCでの大幅利下げ期待は後退。0.25%利下げ見通しが強まった。もっとも元々0.25%が大勢であったこと、11月か12月での大幅利下げ携帯が継続していることなどから、上値ではドル売りが出る展開が見込まれる。
米国の大幅利下げ期待が継続する中で、中期的な流れはまだドル安方向か。142円台後半の重さを確認したいところ。
ユーロドルは上値が重いが、1.10割れでの売りに慎重。今日のECB理事会は預金ファシリティを0.25%引き下げることがほぼ確定的となっている。主要リファイナンス金利、限界ファシリティ金利はより大きな下げとなるが、これは預金ファシリティとリファイナンスオペ金利の金利差を縮小する3月に決定済みの枠組みに沿ったもので、実質的な利下げ幅としては0.25%というとらえ方となる点には注意が必要。
利下げ自体は織り込み済みで、今後に向けての姿勢を声明や会見で確認したいところ。今後の利下げに積極性が見られると1.1000をしっかり割り込んでの売りが入りそう。ユーロ円もECBをにらむ展開。
MINKABU PRESS 山岡和雅
執筆者 : MINKABU PRESS
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