アジア株 値ごろ感からの買い戻しも上値重い 上海香港は変わらず、中国景気減速懸念が重石
アジア株 値ごろ感からの買い戻しも上値重い 上海香港は変わらず、中国景気減速懸念が重石
東京時間11:01現在
香港ハンセン指数 17466.47(+9.13 +0.05%)
中国上海総合指数 2786.43(+2.15 +0.08%)
台湾加権指数 21475.27(+382.52 +1.81%)
韓国総合株価指数 2599.64(+18.84 +0.73%)
豪ASX200指数 7976.90(+26.42 +0.33%)
アジア株は軒並み上昇、前日に大幅下落したことから反動で買い戻されている。ただ、上値は重い、米中景気減速懸念が重石。
中国の不動産不況長期化や米国の低調な経済統計を受け投資家心理が悪化している。7月の米求人件数は減少し2021年1月以来の低水準となった。雇用指標を受け9月50bpの大幅利下げ観測が再浮上している。本来なら利下げは株式市場にとって好材料だが、指標が総じて弱い内容となっているため米景気先行きに対する不安が広がっている。
上海株は4営業日ぶりに反発して始まったが一時マイナス圏に転じる場面もあった。
米JPモルガンは期待外れの景気支援策と米中貿易戦争リスクの高まりを理由に中国株の買い推奨を撤回、「オーバーウエイト」から「ニュートラル」に引き下げた。トランプ氏は米大統領に返り咲いた場合、対中関税を60%に引き上げるとしており、その影響は最初の米中貿易戦争よりも大きくなる可能性があるとしている。
香港株も反発して始まったが徐々に上げ幅を縮小し前営業日終値付近で揉みあっている。
九龍倉置業地産投資や新世界発展、恒基兆業地産、新鴻基地産発展など不動産株は上昇。中国当局が2段階での住宅ローン引き下げを検討しているとのブルームバー報道が材料視されている。その一方で銀行株は総じて下落している。また、JDドットコムやバイドゥ、レノボ、シャオミ、ネットイースなどハイテク関連も軒並み下落している。
台湾株は大幅反発、ナスダック下げ渋りを受けTSMCなど半導体関連が買い戻されている。
香港に台風「ヤギ」が接近しており、気象庁は日本時間17時から台風「シグナル8」の発令を検討している。「シグナル8」以上だと香港証券取引所は取引を停止するが、市場は17時に終了するため、株式市場には影響ない。ヤギは勢力を強めながら週末にかけ中国に接近するもよう。
執筆者 : MINKABU PRESS
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