米労働市場は健全、FRBは利下げを急ぐ必要はない
きょうのNY市場はダウ平均は上昇している一方、IT・ハイテク株に戻り売りが出ており、ナスダックはマイナス圏での推移となっている。一方、為替市場はドルの買い戻しが出ており、ドル円は144円台半ばまで戻す展開。
先週のジャクソンホールでのパウエルFRB議長の講演を受けて市場は利下げ期待を改めて高めている。来月のFOMCから年末まで連続してFRBは利下げを実施と見込んでいるようだ。一部からは、どこかで0.50%の大幅利下げを見込む動きも出ている。
ただ、米労働市場は健全でFRBは利下げを急ぐ必要はないとの見解も聞かれる。レイオフが記録的な低水準にあり、失業保険申請件数が減少する可能性があることを示すデータを理由に挙げている。米経済は順調に推移しているため、FRBが利下げを急ぐ理由はないという。「結論から言えば、失業率の上昇は解雇された人々によるものではない」と指摘。言い換えれば、われわれは不況に陥っているわけではなく、労働市場が軟化しているかどうかは議論の余地があると述べている。また、「あまりに積極的な利下げはインフレの再燃を招くリスクがある」とも警告している。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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