円高圧力根強い、ドル円一時１５４円台前半 日銀会合はライブに＝ロンドン為替概況

円高圧力根強い、ドル円一時１５４円台前半　日銀会合はライブに＝ロンドン為替概況

　ロンドン市場は、根強い円高圧力が継続。ドル円は東京市場で156円付近から154.50割れまで下押しされた。特段の新規材料はみられなかったが、月末の日銀決定会合での利上げ観測が円買い圧力となっていたようだ。ロンドン序盤には下げ一服となり155円手前まで買い戻しが入った。しかし、ロイターが複数の関係者の発言として、日銀は来週の会合で利上げを検討へ、と報じると一時154.29近辺まで安値を広げた。ただ、1人の関係者は消費見通しが不透明であることを踏まえると「決定は紙一重で、難しい判断に」とした。その後は、154円台半ばから後半で推移している。また、月末会合では債券購入半減について発表される計画とも報じられており、かなりライブな会合となりそうだ。また、この日はユーロ圏と英国の７月ＰＭＩ速報値が発表された。ユーロ圏が予想外に弱含む一方、英国は改善を示した。ユーロ対ポンドではポンド相場が底堅さを示している。ユーロドルは1.08台前半から半ばで下に往って来い。ポンドドルは1.28台後半から1.29台へと買い戻されており、この日の高値圏で推移している。クロス円はドル円とともに上値を抑えられており、ユーロ円は一時167.20台、ポンド円は199円台割れとなる場面があった。

　ドル円は154円台半ばでの取引。東京午前に155.99近辺まで買われたあとは、売り一色となった。東京午後には154.37近辺まで下落。その後、ロンドン市場にかけては155円手前まで買い戻しが入った。ロンドン午前には再び154.29近辺まで安値を広げた。ロイターが関係者として来週の決定会合で日銀が利上げを検討、債券購入半減計画について発表などと報じたことに反応した。その後は154円台で売買が交錯している。

　ユーロドルは1.08台前半での取引。東京朝方の1.0855近辺を高値に、ロンドン序盤には一時1.0826近辺まで下落した。一連の欧州ＰＭＩ速報値が弱含んだことが背景。しかし、その後は下げ一服となっている。ユーロ円はドル円とともに軟調な流れ。東京午前の169.20近辺を高値に、ロンドン市場では一時167.23近辺まで安値を広げた。対ポンドではユーロ売りが優勢。

　ポンドドルは1.29付近での取引。東京早朝の1.2912近辺を高値に売られ、ロンドン序盤には1.2878近辺に安値を広げた。その後は買戻しが優勢となり1.29台乗せとなった。下に往って来いの値動き。ポンド円は東京午前の201.19近辺を高値に売られ、ロンドン市場では198.97近辺に安値を広げた。その後は199円台で売買が交錯している。ユーロポンドは0.8418近辺から0.8397近辺まで下落。欧州のＰＭＩとは対照的に、英国ＰＭＩ速報値が改善を示したことがポンド買いにつながった。

minkabu PRESS編集部 松木秀明