【これからの見通し】週明けは独Ifo景況感指数や金融当局者発言に注目、ドル円は160円手前で静か
【これからの見通し】週明けは独Ifo景況感指数や金融当局者発言に注目、ドル円は160円手前で静か
週明けの東京市場ではドル円が160円手前の水準で揉み合っている。日本時間午後3時時点までのレンジは159.62-159.92にとどまっている。日銀金融政策決定会合・主な意見に対する市場の反応は限定的だった。160円は相変わらず市場が気に掛ける心理的水準だ。神田財務官や鈴木財務相からは従来からの型どおりの円安けん制発言が発せられている。ただ、市場動向には神経質さはみられていない。
この後の海外市場でドル円が160円台に乗せてきた場合に、市場動向に変化がみられるのかどうかをチェックしたいところだ。最近の相場展開は着実な値動きで円安が進行しており、前回の160円台乗せの時のような急激な値動きとはなっていない。介入があるにせよ、水準を円安方向に一段階シフトさせてくる可能性もありそうだ。
きょうは経済指標の発表予定は少なめ。ロンドン時間にトルコ設備稼働率(6月)、ドイツIfo景況感指数などの発表が予定されている。市場の注目はドイツ景況感に集まるだろう。市場コンセンサス予想は89.6と前回の89.3からの小幅上昇が見込まれている。ただ、先週のPMIに示されていたように、フランスの政治情勢の不透明感が企業活動や消費などを抑制させる可能性も留意しておきたい。
発言イベント関連では、ウォラーFRB理事、ナーゲル独連銀総裁、ビルロワドガロー仏中銀総裁、シュナーベルECB理事、マックレム加中銀総裁、デイリー・サンフランシスコ連銀総裁など米欧金融当局者を中心に発言機会が予定されている。ECBに関しては、6月に利下げを先行させたが、7月についての当局者メッセージは少ない。一部には9月理事会の経済予測発表とともにアクションを起こすとの見方も示されていた。すでに夏休み気分なのかもしれない。フランス政治情勢や気候変動の影響などの発言に市場が注目する可能性が指摘される。
米国に関しては、直近のFOMCでメンバー金利見通しが従来の3回利下げから1回に変化した経緯がある。市場では年内2回程度の利下げが織り込まれている状況だ。この点についての各当局者の見方はどうなのかをチェックしておきたい。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。