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ドル円、再び160円を試しそうな気配=NY為替概況

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ドル円、再び160円を試しそうな気配=NY為替概況

 きょうのNY為替市場、6月調査の米PMIが製造業、非製造業とも予想を上回ったことをきっかけにドル円は買いが加速し、159.80円付近まで上げ幅を伸ばした。指標発表直後はドル買いの反応だったが、次第に円安の動きがドル円を押し上げている。ユーロ円、ポンド円といったクロス円も上昇。

 再び160円を試しそうな気配となったが、同時に財務省の介入警戒感も高まる。今回の上昇は緩やかな動きで、財務省が言う「過度な変動」にはあたりそうもない。前回は160円を超えたところで介入を実施してきたが、一部からは、現在の緩やかな上昇であれば165円までは口先介入に留まるのではとの見方も出ている。

 本日は日本の全国消費者物価指数(CPI)が公表されていたが、エネルギー価格上昇で総合、コアとも前回よりも上昇。再エネ賦課金の単価引き上げの影響で電気代が14.7%上昇したことが影響した。ただ、エネルギー、食品を除いたコアコア指数は前年比2.1%に鈍化しており、インフレ目標に接近している。なお、電気代については岸田首相が今国会閉会後の会見で、電気・ガス料金の負担軽減策を8月から3カ月間行うと表明。エネルギー価格の上昇は短期間ではあるが落ち着きそうな気配もあり、それがインフレにどう影響するか注目される。

 一方、6月に定額減税が実施され、給与所得者は所得税の税額控除が実施されたほか、住民税が6月分は徴収されなかった。住民税は前年の所得から算出した既定の年額から定額減税分を差し引いた額を11カ月分に均等割で7月から課税される。

 6月は見た目の手取り額がかなり上がった給与所得者も多いと思われるが、その影響が消費にどう出るのか、日銀がどう判断するかも注目されるところではある。日銀は7月に国債購入減額の具体策を打ち出すものと思われるが、目まぐるしい政策変更の中で、海外勢中心に期待が高まっている利上げについては未知数の部分も多そうだ。

 きょうのユーロドルは上値の重い展開が見られ、1.06ドル台での推移となっている。ロンドン時間に発表になった6月調査のユーロ圏PMI速報値が予想を下回ったことがユーロを圧迫している。

 エコノミストからは「総選挙を巡る不透明感からフランスの6月の新規受注が減少し、ユーロ圏の景気回復の足かせとなった。近く実施される総選挙への不透明感から、フランス企業は失速し、より厳しい状況を恐れている」との指摘も出ている。

 一旦落ち着いていたフランス国債も売りが続いており、利回りが上昇している。ドイツとフランスの10年債の利回り格差は2012年以来の水準まで拡大し、フランスの政治情勢への不透明感が引き続きユーロの上値も圧迫しているようだ。

 きょうのポンドドルは戻り売りが優勢となっており、1.26ドル台前半まで一時下落した。100日線が1.2640ドル付近に来ているが、本日の下げでその水準に顔合わせしている展開。前日の英中銀金融政策委員会(MPC)を受けて、市場には利下げ期待が広がっておりポンドを下押ししている。

 きょうは5月の英小売売上高が発表になっていたが、前月比2.9%増と予想を上回る増加となっていた。しかし、ポンドに更なる下落余地があるとの見方に変化はなく、好調な英小売売上高も冷静に受け止めたようだ。ポンドドルは1.25ドルに向かって下落する余地があるとの見方も出ているが、200日線が1.25ドル台半ばに来ており、下値メドとして意識される。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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