【これからの見通し】米雇用統計に注目、雇用者数、失業率、賃金の3点をチェック
【これからの見通し】米雇用統計に注目、雇用者数、失業率、賃金の3点をチェック
きょうは注目の米雇用統計(5月)が発表される。ドル相場の方向性について重要な決定材料となることが期待されている。最も注目されるのか非農業部門雇用者数で、前回の17.5万人増に対して市場コンセンサス予想は18万人増となっている。失業率については、前回の3.9%から変わらずの予想となっている。インフレ動向のヒントとなる平均時給は前月比予想が+0.3%と前回の+0.2%から上昇、前年比は+3.9%と同水準の伸びが見込まれている。
3点のすべてが同傾向を指し示せば、ドル相場を中心とした反応が大きくなるだろう。ただ、米債利回りとドル相場の直接的な反応が一巡したあとは、株式市場の反応をみながらのリスク選好/回避の相場に変化することも多く、円相場主導に移行するパターンも想定しておきたい。米雇用統計発表はいつも週末となることから、NY後半にかけての調整の動きも入りやすく、なかなか一貫した方向性が出にくい面もあろう。
この後の海外市場で発表される経済指標は米雇用統計のほかにも、フランス経常収支・貿易収支(4月)、ユーロ圏実質GDP(確報値)(2024年 第1四半期)、メキシコ消費者物価指数(CPI)(5月)、カナダ雇用統計(5月)、カナダ設備稼働率(2024年 第1四半期)米卸売在庫(確報値)(4月)などが予定されている。
発言イベント関連では、ナーゲル独連銀総裁、シムカス・リトアニア中銀総裁、シュナーベルECB理事、ホルツマン・オーストリア中銀総裁、センテノ・ポルトガル中銀総裁、ラガルドECB総裁などECB高官の予定が多い。昨日のECB利下げ、今後の見通しなどについての補足説明が確認できそうだ。ホルツマン・オーストリア中銀総裁は唯一利下げに反対したとの報道もあり、その根拠が確認できそうだ。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
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