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為替相場まとめ3月25日から3月29日の週

為替 

 25日からの週は、ドル高円安が優勢となり、ドル円は一時151円97銭と約34年ぶりの円安を記録した。2022年10月の高値151円95銭、2023年11月の高値151円91銭をわずかながら上回ったが、節目の152円には届かず。介入警戒感もあって少し落とすと、イースター休暇前で週の後半は取引参加者が減少したこともあり、151円台での推移が続いた。日銀の緩和姿勢が当面継続との見方と、19日、20日の米FOMCで年3回の利下げ実施見通しが何とか維持されたものの、2回以下に留まるとの見方が強まっていることへの警戒感などがドル高円安につながっている。鈴木財務相が現状の動きはファンダメンタルズに沿っていないと発言、必要とあらば断固たる措置と円安を牽制。財務省、金融庁、日銀の3者会合が行われるな度、介入準備を示しているが、高値を付けた後151円台を維持しての推移が続くなど、ドル円の底堅さが見られる。ユーロドルやポンドドルなどでもドル高が進んだ。ユーロドルは節目の1.0800前後がサポートとなっていたが、28日の市場で1.0770台まで下落。29日も安値圏推移。ドル主導の展開でユーロ円ははっきりしない展開。25日の163円台前半から、ドル円の上昇に164円台前半を付けたが、その後の対ドルでのユーロ売りに上昇分を解消し、163円割れを付けた。

(25日)
 東京市場は、ドル円が下げ渋り。週明けは151.40付近と先週末終値前後でスタート。神田財務官が介入の準備はすでにできているなどの発言を行ったことでいったん円買いとなった。中国市場でのドル安・元高もドル高の調整ムードにつながった。昼前に151.05近辺まで下落。午後には151.38近辺まで下げ渋り。151円の大台を維持した。ユーロ円は163.50挟みから163.9近辺へと買い戻された。ユーロドルは1.08台前半で小動き。ドル/人民元は先週末に7.20元の上値抵抗を上抜けて7.2299元まで上昇。しかし、週明けには中国人民銀行の基準値設定が予想を大幅に下回るドル安・元高水準となったことで、一気にドル売り・元買いに傾いた。

 ロンドン市場は、動意薄。ドル円は151.10台から40台での揉み合い。東京朝方の神田財務官の介入の準備できている発言を受けて、151円台半ばが重くなっているが、下押しも浅い。米10年債利回りが4.21%付近から4.23%付近へと上昇しているが、特段の反応はみせていない。クロス円はじり高の動き。ユーロ円は163円台後半、ポンド円は一時191円台乗せと本日の高値を小幅に伸ばしている。ただ、欧州株や米株先物・時間外取引は軟調に推移しており、リスク選好の動きにはなっていない。ユーロドルは1.08台前半、ポンドドルは1.26台前半の狭いレンジで、やや高値を伸ばす動きになっている。各市場の連動性はみられていない。このあとのNY時間にはボスティック・アトランタ連銀総裁、クックFRB理事、マン英中銀委員などの発言機会が予定されており、待ちの姿勢となっているようだ。また、今週末は欧米がイースター休暇となる。月末、四半期末なども重なり、積極的な取引を行うムードにはなっていない。

 NY市場は、方向感に欠ける取引。ドル円は151円台での上下動が続いた。先週の日銀決定会合やFOMCといった重要イベントを通過して、ドル円は次の手掛かり材料探しの雰囲気となっている。結局、両イベントを通過してドル円は上値追いの流れに目立った変化はみられていない。ハト派的な日銀のマイナス金利解除と、FRBのハト派バイアス維持の組み合わせは、ドル円の下落には不十分だったとの見方があった。ユーロドルは1.0840付近まで買い戻された。しかし、ECBの6月利下げが有力視される中で、FRBに比べて、もっとも早く利下げに着手するのではとの見方から、ユーロの上値は重そうだ。ポンドドルも1.2640近辺へと下げ渋り。ただ、先週の英中銀金融政策委員会(MPC)や英消費者物価指数(CPI)の発表を受けて、一気に情勢に変化が見られている。これまで8月利下げ開始がメインシナリオだったが、一気に5月の利下げ開始の可能性まで浮上しているようだ。6月までの利下げの確率を75%で見ている。

(26日)
 東京市場は、落ち着いた値動き。ドル円は引き続き151円台前半で推移した。151円台後半へのドル買いには慎重も、下値も151円台を維持している。朝方のレンジは22銭にとどまった。ユーロ円は昨日の海外市場でのユーロドル上昇もあって164.20付近まで買われた。ユーロドルは先週末、昨日と1.08ちょう付近で下値を支えられたこともあり、1.0848近辺まで買い戻された。ただ、上値は重く14ポイントの値幅で揉み合った。

 ロンドン市場は、対欧州通貨などでややドル安の動き。ユーロドルは1.08台前半から1.08台後半へ、ポンドドルは1.26台前半から後半へと上昇。昨日と同様に先週までのドル高に調整が入る程度の値動きにとどまっている。ドル円は引き続き151円台前半を離れずの取引となっており、ユーロドルなどが買われた分、ユーロ円やポンド円が買われる動き。ユーロ円は164円台前半で、ポンド円は191円台前半から後半で小高く推移。米株先物が前日の下げから反発しており、欧州株も総じて堅調。米10念債利回りは4.22-4.24%台での推移。NY市場での米耐久財受注や一連の米住宅価格指標、米コンファレンスボード消費者信頼感などの発表待ちに。マン英中銀委員は、利上げから離れるべき時だったと、先週の英MPCでの利上げから据え置きの転向について説明した。ただ、市場が利下げを織り込み過ぎている点には釘を刺した。また、ミューラー・エストニア中銀総裁は、利下げ開始が可能な地点に近づいている、と6月利下げを視野に入れる発言をしていた。

 NY市場は、小動き。ドル円は151円台の狭いレンジでの上下に終始。先週の日銀決定会合やFOMCといった重要イベントを通過して、次の材料探しの雰囲気に変化はない。両イベントを通過してドル円は上値追いの流れに落ち着いているが、上値では財務省による介入警戒感も指摘されている。ユーロドルは1.08台半ばに一時買い戻されていたものの、終盤に伸び悩んでいる。本日の200日線が1.0840付近に来ており、その水準は回復できなかった。ECBの6月利下げ期待が日ごとに高まる中で、上値を積極的に試す雰囲気までは見られていない印象。ポンドドルはNY時間に入って売りに押され、1.26前半に伸び悩んだ。本日1.2590付近に来ている200日線は維持されているものの、上値が重くなっている。先週の英中銀金融政策委員会(MPC)や英消費者物価指数(CPI)の発表を受けて、英中銀の利下げ期待が一気に高まって来ており、ポンドを圧迫している。

(27日)
 東京市場で、ドル円は34年ぶりの円安水準に上昇。午前中に一時151.97近辺まで買われた。比較的タカ派と見られた田村日銀審議委員の「当面緩和的な金融環境が継続する」「ゆっくりと着実に金融政策の正常化を進める」などの発言がハト派的と捉えられた。特にゆっくりの部分がSLOWLYと訳されて報じられたことで、海外勢が年内の追加利上げ期待を後退させ、円売りにつながった。その後は鈴木財務相の断固たるなどの発言もあって介入警戒感から少し売りが出るも、午後の安値は151.60前後までと限定的なものに留まった。ユーロ円は163.90台から164.42近辺まで買われたあと、164円ちょうど付近までの下落。ユーロドルは1.08台前半で12ポイントレンジにとどまった。

 ロンドン市場は、円高圧力が広がった。財務省、金融庁、日銀による三者会合が開催されると報じられたことに円買い反応をみせた。ドル円は東京市場で34年来の高値水準となる151.97近辺まで買われていたが、ロンドン朝方には151円台前半へと急落。会合後の神田財務官会見では、円安の背景に投機的な動きあること明らか、過度な変動は望ましくない、あらゆる手段排除せず、などと介入の可能性を示唆した。足元では151円台割れを試す動きも。ユーロ円は163円台半ばへ、ポンド円は190円台後半へと下落。ドル相場は裏方に回っており、ユーロドルは1.08台前半、ポンドドルは1.26台前半での取引が続いている。そのなかでは、ややポンドが底堅く推移しており、対ユーロなどで小高い動き。ECBが6月利下げ開始観測が強い一方、英中銀は賃金動向を見極めたいとのムードから早期利下げは不確実な状況となっている。

 NY市場では、値動きが落ち着いた。ドル円は151円ちょうど付近までの下落、NY時間に入ると下げ止まっている。ロンドン朝方に財務省、日銀、金融庁が国際金融資本市場に関わる情報交換会合を突如開催し、財務省の神田財務官が円安けん制に対する語気を強めたことで円が買い戻されていた。ユーロドルは1.08台前半での小幅な値動きが続いた。本日の200日線が1.0835付近に来ているが、その下の水準での値動きが続いており、下向きのトレンドに変化はないようだ。市場は、ECBの6月利下げ開始を完全に織り込んでおり、議論は、最初の利下げ時期からその後に何回利下げが行われるかに移っている。ポンドドルは1.26台前半での小動き。ここ来て英中銀も利下げ期待が高まっており、FRBやECBと同時期の利下げ開始になるのではとの観測も強まっている。中銀間の差が縮小する中で、ポンドドルも上追いができなくなっているようだ。

(28日)
東京市場は、ドル買いが先行した。朝方にウォラーFRB理事が、利下げを急がない、との認識を示したことがドル買い反応を広げた。ドル円は151円台前半から一時151.54近辺まで上昇。しかし、介入警戒感もあって151円台後半では上値が重くなり、午後には151.30付近まで押し戻されて小動きに落ち着いた。ユーロ円は163円台半ばから後半での振幅。ユーロドルは午前のドル買い局面で1.0808近辺まで下押しされたあとは、1.0820台に戻すなど狭いレンジでの振幅にとどまった。

 ロンドン市場は、ドル買いが優勢。東京朝方にウォラーFRB理事が、利下げを急ぐ必要はない、との認識を繰り返し主張したが、ロンドン時間に入ってからも蒸し返されたようだ。また、ロンドン朝方に発表された英第4四半期GDPが2期連続のマイナス成長となったことや、2月独小売売上高が4か月連続で前月比マイナスとなるなど、対ドル通貨にとっての売り材料がドル高を支援した面も指摘される。ユーロドルは1.08台割れから1.07台後半へと軟化。ポンドドルは1.26台前半から一時1.25台後半へと軟化。ただ、足元では下げ渋りとなっている。ドル円は151円台前半から半ばでの取引が続いている。前日の政府・日銀の三者会合の影響もあって上値では介入警戒感があるもよう。ユーロ円は163円台後半から前半へ、ポンド円は191円台前半から一時190円台半ばまで下押しされた。ポンドは対ユーロなどで買われており、下げは一服。欧州・英国勢にとってはイースター前の取引とあって、調整含みの展開となっている。

 NY市場でドル円は151円台での膠着した値動きが続いた。前日は財務省が円安けん制に対する語気を強めたことで、円が急速に買い戻された。一時151円ちょうど付近まで下落していたが、それ以上の下押しはなく、151円台での推移が続いている。財務省のけん制強化で152円に心理的な壁が形成されたことは間違いなさそうだが、152円の上値抵抗を維持できるのはファンダメンタルズが最終的に支持する場合だけで、FRBが高金利を当面維持し、ドル高の流れが更に強まった場合、財務省が152円より上で実弾介入を実施したとしても、一時的な動に留まるとの見方も多い。ユーロドルは1.07ドル台に下落。200日線を下放れる展開が見られており、これまでサポートとなっていた1.08ドルの水準を下抜けていることから、動き次第では下値警戒が高まりそうだ。
 
(29日)
 東京市場は、聖金曜日で豪州、ニュージーランド、香港、シンガポールなどが休場となる中、落ち着いた動き。ドル円は151円50銭前後を付けた後、鈴木財務相の円安けん制発言に151円20銭前後まで下げるも、動きはそこまで。その後151円30銭台を中心とした取引に終始。前日に1.0775を付けたユーロドルは、1.0790台まで戻して東京朝を迎えると、上値の重さから安値圏トライ。1.0774と安値を更新も動きはそこまでで安値圏もみ合いとなった。ユーロ円は対ドルでのユーロ売りに一時162円94銭まで下げた。少し戻して163円10銭前後での推移。

 海外市場は聖金曜日のため休場相次ぐ。

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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