【これからの見通し】今週は不安定な値動きみられるなか、ドル高と円安が浮上 週末調整をこなして流れ形成も
【これからの見通し】今週は不安定な値動きみられるなか、ドル高と円安が浮上 週末調整をこなして流れ形成も
今週は注目材料が相次ぎ、為替市場は振幅を伴う不安定な相場展開となった。日銀決定会合後には円安の動き、米FOMCの後にはドル安の動き、そして昨日の英中銀、スイス中銀など一連の中銀発表後には再びドル高の動きが優勢になっている。今日は中国人民元安がドル相場の下支えとなる面も指摘される。ドル指数は104台に乗せてきており、3月1日以来の高水準となっている。3月は下に往って来いとなっている。この流れのまま上抜けてくるのか、週末の値動きが注目される。
ドル円は152円がポイントとなっている。日銀のマイナス金利解除、YCC撤廃、ETF購入停止などの見方をうまく市場に浸透させており、超緩和から緩和へ、緩和的利上げへなどの状況に変化させている。株式市場はこれを歓迎しており、為替市場では円安圧力が優勢。ただ、昨年と一昨年に151.90台で上値を抑えられた経緯がある。今日の東京市場では再び151.86近辺まで高値を伸ばす場面があり、152円を再チャレンジする動きとなっている。週末に向けたドル円動向にも注目が集まっている。
ただ、この後の海外市場で発表される経済指標は乏しい。ロンドン時間に英小売売上高(2月)、ドイツ輸入物価指数(1月)、トルコ設備稼働率(3月)、ドイツIfo景況感指数(3月)などが発表されたあとは、NY時間にはカナダ小売売上高(1月)が発表されるくらいだ。
一方、発言イベント関連では、ナーゲル独連銀総裁、ホルツマン・オーストリア中銀総裁、センテノ・ポルトガル中銀総裁、ナーゲル独連銀総裁、レーンECBチーフエコノミストなど一連のECB高官の講演イベントなどが予定されている。また、米国関連では、パウエルFRB議長が「Fed Listens:パンデミック後の経済」で開会挨拶 ジェファーソンFRB副議長とボウマンFRB理事が講演を行う予定。また、バーFRB副議長やボスティック・アトランタ連銀総裁などが討論会に参加する。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。