ポンド円は下に往って来い EU離脱が英成長を圧迫し、インフレを押し上げている=NY為替
本日のポンド円は下に往って来いの展開が見られている。NY時間の早朝に一時187円台まで下落していたが、NY時間に入ると188.60円まで買い戻されている。本日の21日線が187円台半ばに来ているが、その水準はサポートされており、上向きの流れは続いている。
エコノミストはEU離脱の決定が英経済を縮小させていると指摘している。2016年の国民投票以降の英経済の動向を他の先進国と比較し、EU離脱が英成長を圧迫し、インフレを押し上げていると結論づけた。英GDPは5%程度アンダーパフォームしているという。国際貿易やEUから流入する移民の減少、低調な企業投資が英経済の下押しに寄与していると説明。EU離脱のコストは長期で有意な規模になると証拠が示しているとも述べている。
英財政政策を監視する公的機関、予算責任局(OBR)は昨年、EU離脱でGDPは4%押し下げられた公算が大きいと発表。英中銀金融政策委員会(MPC)のハスケル委員は昨年2月、EU離脱で英家計には一世帯当たり平均1000ポンドのコストが生じていると主張した。
スナク政権も公約した経済成長を果たすことに苦戦。今週発表のデータでは、英経済が昨年終盤にテクニカル的なリセッションに入っていたことが明らかになると見ているエコノミストもいる。
GBP/JPY 188.62 USD/JPY 149.36 GBP/USD 1.2629
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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