方向性に欠ける振幅、米債利回り動向に神経質 ドル円一時148円台=ロンドン為替概況
方向性に欠ける振幅、米債利回り動向に神経質 ドル円一時148円台=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、方向性に欠ける振幅となっている。ドル相場は米債利回り動向に神経質に反応しており、円相場は欧州株や米株先物の動きをにらむ面があった。また、この日は市場でのECB早期利下げ開始観測に対して、ECBタカ派メンバーからのけん制発言も相次いだ。一方で、ECB専門家予測調査では、インフレ予想が2024年・25年といずれも下方修正、同期間のGDP成長率予想はいずれも下方修正された。1月の英独消費者信頼感は対照的。英国が改善する一方で、ドイツは悪化した。ユーロドルはロンドン朝方かけて売りが先行し1.0810台まで下落。その後は1.0870台へと上値を伸ばす動き。ポンドドルも同様に1.2670台まで下落したあとは反転して買われ、高値を1.2740付近に更新している。ドル円は米債利回りが上昇する局面で148.10付近まで買われたが、米債利回りの上昇一服とともに147.60台へと押し戻されている。ドル指数は前日の上昇後の反落の動きとなっている。クロス円も下押しされたあとは買いが優勢になっている。ユーロ円は159.80付近まで下落したあと、160.50付近へ上昇。ポンド円も187.30台まで下落したあと、188.10台乗せまで買われている。欧州株は総じて堅調に推移、米株先物はマイナス圏推移も下げ渋ってきている。今週は基本的に、方向性に欠ける取引が続いている。
ドル円は147円台後半での取引。東京午前に147.48近辺の安値をつけたあとは147円台後半での取引が続いた。ロンドン序盤には米債利回りの上昇に反応して148.09近辺まで上昇。しかし、買いは続かず148円台後半に押し戻されている。米10年債利回りは4.09%付近から4.12%付近での振幅。
ユーロドルは1.08台後半での取引。東京市場では1.0840-50レベルでの揉み合いが続いた。ロンドン朝方には売りに押されて1.0813近辺まで下落。その後は反転して買われ、高値を1.0870台へと伸ばしてきている。ユーロ円も同様に159.83から160.53レンジで上下動。足元では高値付近で推移している。対ポンドではユーロ売りが先行したが、次第に落ち着いている。この日はラトビア中銀、エストニア中銀、リトアニア中銀の総裁らが市場でみられるECB早期利下げ観測をけん制した。一方、ECB専門家予測調査では、2024年と25年のインフレ予測やGDP成長率予測が下方修正されている。
ポンドドルは1.27台前半での取引。ユーロドルと同様に上下動しており、1.2676近辺を安値に足元では1.2740付近へと高値を伸ばしている。ポンド円は187.30台まで下落したあと、188.10台へと高値を伸ばしている。ユーロポンドは0.8525近辺まで下押しされたあとは、0.8530台に下げ渋り、揉み合いとなっている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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