チャールズ・シュワブが決算受け下落 ITバブル崩壊以来で最も厳しい年に=米国株個別
(NY時間13:11)(日本時間03:11)
チャールズ・シュワブ<SCHW> 63.04(-1.28 -1.98%)
米金融機関のチャールズ・シュワブ<SCHW>が下落。取引開始前に10-12月期決算(第4四半期)を発表し、1株利益や預金残高は予想を上回ったものの、経常収益は予想を若干下回った。利上げの影響でバランスシートが悪化し、同銀にとっては厳しい1年となった。第4四半期の純新規資産は48%減少となったほか、純利益もほぼ半減。銀行預金残高は21%減の2900億ドルとなり、個人向け証券口座数は3480万口座と予想を下回った。
アナリストからは「第4四半期の経常収益の動向を軟調と見ており、2024年から2025年にかけての市場のコンセンサスは高過ぎるとの見方を強めている」との見方も出ている。1株利益の予想が上回ったのは税効果との指摘も出ている。
ベッティンジャーCEOは電話会見で、「昨年は私のシュワブ在籍中で最も困難な時期だった。2000年のITバブル崩壊以来で最も厳しかったのは間違いない」と語った。
一時59ドル台まで下落し、11月以来の安値を一時更新。
(10-12月・第4四半期)
・1株利益(調整後):0.68ドル(予想:0.64ドル)
・経常収益:44.6億ドル(予想:44.9億ドル)
・預金:2900億ドル(予想:2796億ドル)
・純資産:663億ドル(予想:675.4億ドル)
・顧客資産:8兆5200億ドル(予想:8兆4300億ドル)
・1日平均約定件数:519万件(予想:513万件)
・1取引あたり収益:2.36ドル(予想:2.31ドル)
・純金利収入:21.3億ドル(予想:21.4億ドル)
・銀行預金口座手数料:1億7400万ドル(予想:1億9340万ドル)
・トレーディング収益:7億6700万ドル(予想:7億4780万ドル)
・資産運用・管理手数料:12.4億ドル(予想:12.7億ドル)
【企業概要】
子会社を通じて米国内外の個人・機関投資家向けに、資産運用管理・証券仲介・銀行業務・保管・財務アドバイザリーサービスを提供する。株式・債券・先物などの仲介アカウント、投資信託、上場投資信託、パーソナルアドバイス、預金口座、第一抵当権付住宅用不動産担保ローン、信託などを手掛ける。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。