ドル売り先行後に一服、英PMIが強くポンド買われる=ロンドン為替概況
ドル売り先行後に一服、英PMIが強くポンド買われる=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ドル売りが先行したあと揉み合いとなっている。東京市場が勤労感謝の日で休場となるなか、アジア市場ではドル売りが優勢だった。前日のNY市場で買われたドル相場に調整が入る格好。NY市場が感謝祭のため米債券市場が休場となっており、金利面からの手掛かりに欠ける状況。調整主導の展開がみられた。ドル円は149.60付近からロンドン朝方には148.90付近へと下押しされた。しかし、ロンドン時間に入ると買戻しの動きが入り、149.30付近まで下げ渋り、その後は揉み合いとなっている。ユーロとポンドにとってはこの日発表のPMI速報値が材料を提供した。まず、仏PMIが弱含むとユーロ売りの反応。続いて独PMIが強含むとユーロ買いの反応がみられた。ユーロ圏全体の数字も強かったが、ユーロ相場は売買が交錯して揉み合っている。ユーロドルは1.09台割れから1.0930付近で振幅した。その後発表された英PMIは非製造業と総合指数がいずれも7月以来の50超と回復の動きが著しかった。これを受けてポンド買いが強まった。ポンドドルは1.25手前水準から1.2560台へと急伸。対円や対ユーロでもポンド買いが優勢となっている。ロンドン市場では売買が交錯しているものの、アジア時間からのドル安の流れを覆すほどの動きにはなっていない。NY市場休場を控えて、次第に動意薄となってきているようだ。
ドル円は149円台前半での取引。アジア朝方の149.59近辺を高値に上値重く推移。ロンド朝方には148.89近辺まで下押しされた。ロンドン時間に入ると特段の材料もないまま149.30付近まで下げ渋り、その後は揉み合いが続いている。
ユーロドルは1.09台前半での取引。アジア時間には朝方の1.0884近辺を安値に1.0910台へと買われた。ロンドン時間には欧州のPMI発表に振り回されている。仏PMIが弱含むと一時1.09台割れに。独PMIが強含むと1.0930近辺に高値を伸ばした。その後もユーロ圏の数字も予想以上だったが、1.09台前半での揉み合いに落ち着いた。ユーロ円はアジア時間には162.40台まで軟化したが、ロンドン時間には一時163円台乗せと堅調に推移している。足元では前日終値162.85付近へと小安い動きをみせている。対ポンドではユーロは軟調に推移している。
ポンドドルは1.25台半ばでの取引。アジア時間には1.25台割れ水準から1.2530台までじり高の動き。英PMI速報値が予想外の強い数字となったことで、一気に1.2564近辺まで買われた。その後も高止まり状態が続いている。ポンド円はアジア時間に186.30近辺まで下押しされたあとは下げ一服。ロンドン時間に入るとポンドドルとともに187円台乗せから187.56近辺まで急伸した。足元でも187円台を維持している。ユーロポンドは0.8720台で上値を抑えられると、一気に0.8680台まで下落。その後の戻りは限定的。英PMI速報値は非製造業と総合指数がいずれも7月以来の50台に乗せており、景気回復を印象付ける結果となっていた。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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