ドル売り優勢、ドル円150円台前半 英MPC控えてユーロ買い・ポンド売りも=ロンドン為替概況
ドル売り優勢、ドル円150円台前半 英MPC控えてユーロ買い・ポンド売りも=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ドル売りが優勢。前日の米FOMC後のドル売りの流れが再開している。米債利回り動向に敏感に反応しており、ロンドン早朝には米10年債利回りが4.71%前後から4.74%台に上昇する動きにドルが買い戻される場面があった。しかし、ロンドン時間に入ると再び米債利回りが4.70%付近へと低下している。ドル円は一時150.58近辺に反発も、その後は150円台前半へと押し戻されている。ユーロドルは1.06台割れとなる場面があったが、すぐに1.06台を回復。高値を1.0640付近へと伸ばしてきている。ポンドドルは1.22付近が重く、ロンドン朝方には1.2150付近へと軟化。英金融政策委員会(MPC)を控えて英債利回りが低下したことが売り圧力となる面もあった。対ユーロでもポンドは軟調に推移している。しかし、対ドルでは1.22手前水準へと再び買い戻されており、ドル売り圧力が根強い。前日米FOMC後の株高の流れが続いており、きょうも欧州株、米株先物がともに堅調に推移している。英MPCでは政策金利据え置き観測が優勢だが、インフレの高止まりに各メンバーの票割れが予想されている。
ドル円は150円台前半での取引。前日NY市場での米FOMCを受けた売りが継続し、東京市場では150.15近辺まで安値を広げた。その後は調整が入り、ロンドン朝方には150.58近辺まで反発。しかし、「日銀、金融緩和政策から来年脱却する計画」との一部報道で150.18近辺まで下落する場面があった。その後すぐに値を戻したが、米債利回り低下とともに再び150円台前半で上値重く推移している。
ユーロドルは1.06台前半での取引。前日NY市場で買われたあと、東京市場では1.06ちょうど付近に膠着した。ロンドン朝方に1.0590付近に下げる場面があったが、その後は米債利回り低下とともに買われ、1.0640付近へと高値を伸ばしてきている。ユーロ円は159.50を挟んで神経質な振幅をみせたあとは買いが優勢となり、160円手前水準へと上昇している。対ポンドでもユーロ買いが継続している。一連の欧州の製造業PMIは弱い数字が並んだが、特段のユーロ売り反応はみられなかった。
ポンドドルは1.21台後半での取引。東京朝方に1.2140付近から1.22手前まで買われたあとは、上値を抑えられている。ロンドン朝方には1.2150台まで一時下落。ロンドン時間に入ってからは再び買われて1.22手前水準へ。下に往って来いとなっている。ポンド円は東京朝方の183.57近辺を高値にロンドン朝方には182.75近辺まで下押しされた。その後は183.40付近まで反発。ユーロポンドは0.8690付近から0.8720台へと一方通行で上昇している。英MPCを控えてポンド売りが入っている。英中銀は政策金利を再び据え置く見込み。ただ、インフレ圧力が根強いなかでメンバーの票割れが想定される。高金利を受けてインフレや成長見通しが引き下げられる見込みだ。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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