調整主導の展開も通貨ごとにまちまち ドル円は143円が重い=ロンドン為替概況
調整主導の展開も通貨ごとにまちまち ドル円は143円が重い=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、調整主導の展開。ただ、通貨ごとに値動きはまちまち。円やユーロが比較的強い一方で、豪ドルやポンドが軟調になっている。先週末は米雇用統計で雇用者数の増加が予想を下回ったことを受けてドル売りが広がった。週明けはその動きに調整が入っている。ドル円は142円付近から一時143.01近辺まで反発。しかし、ロンドン時間に入ると142.20付近に軟化し、戻りも限定的。東京市場で買われたクロス円も反落している。ユーロは底堅い動き。対ドルでは1.0973近辺まで買われ、先週末の高値水準に並んだ。ただ、上値追いには至らず1.09台後半に高止まり。ユーロ円は東京市場で155円台後半から156.60台まで買われたが、ロンドン時間には155.70台まで反落し、156円台前半へと下げ渋り。ポンド円は対ユーロでの売り圧力がみられた分、上値が重い。対ドルで1.28台前半から1.28台割れへと軟化、対円では183円台乗せまで買われたあとは182円付近まで安値を広げる場面があった。豪ドルが軟調。東京午前に発表された中国物価統計の低迷が売りを誘っており、豪ドルはほぼ一方通行で下落している。対ドルでは0.66台後半から0.66台前半へ、対円では95円台半ばから94円台半ばへと下押しされてきている。先週末の米雇用統計を通過し、今週水曜日の米消費者物価指数発表を控えたタイミングで、きょうは目立った指標材料はみられず手掛かりに欠ける動きとなっている。
ドル円は142円台半ばでの取引。先週末NY市場で143円台前半から142円付近まで下落。週明け東京市場では143.01近辺まで反発する場面があった。その後、ロンドン時間に欠けては再び売りに押されて142.20台まで軟化。ただ、東京安値142.12近辺には届かず売買が交錯している。欧州株は売りが先行もプラスに転じる動き。米10年債利回りは先週末水準を挟んで方向性なく推移。手掛かりに欠ける状況となっている。
ユーロドルは1.09台後半での取引。先週末NY市場で1.08台後半から1.09台後半へと買われたあと、東京市場ではやや調整売りに押され、1.0945近辺まで軟化。その後、ロンドン時間に入ると再び買われて1.0973近辺と先週末高値に並んだ。ただ、上値追いの動きはみられず1.09台後半で高止まりしている。ユーロ円はドル円にともに振幅。155円台後半から156.67近辺まで買われたあと、ロンドン序盤には155.75近辺まで反落。その後は156円台を回復しての揉み合いとなっている。対ポンドでのユーロ買いフローが入っており、ユーロの下支えとなっている。
ポンドドルは1.27台後半での取引。先週末NY市場で1.2750付近から1.2850付近まで上昇した。週明け東京市場では調整売りに押されて1.28台割れ水準まで軟化。ロンドン序盤は1.28台前半での揉み合いとなったが、足元では1.2780台へと安値を広げている。ポンド円は東京市場で183.20台まで上昇したあとは、売りに転じている。ロンドン市場では182.50付近が重くなっており、安値を182.10付近に広げている。ユーロポンド買われている。0.8550付近から0.8570台へと上昇。きょうはポンド売りが優勢になっている。明日の英雇用統計では賃金動向が注目されており、発表前に調整が入った面もありそうだ。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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