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ドル円は再び買い強まる 全体的には方向感のない展開=NY為替概況

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ドル円は再び買い強まる 全体的には方向感のない展開=NY為替概況

 きょうのドル円はNY時間に入って再び買いが強まり、143.70円近辺まで一時上昇。きょうは戻り売りに押され、一時142円台に値を落とす場面も見られていた。週明けの東京市場では日本の当局からの口先介入が複数伝わり、過熱感も出ていたドル円は一旦利益確定売りが出た格好。しかし、下値では押し目買いも活発に入り143円台は維持されている。

 ニュースでは介入の話題が出ているが、直ちの日本の介入には懐疑的な見方も少なくない。切迫するようになる前にドル円は150円近辺を付ける公算が大きいとの声も聞かれる。日本には辛抱強く待てる余裕があり、米財務省が為替操作国の監視対象リストから日本を除外したこともその背景にあるという。日本の当局が前回介入した昨年10月は米FF金利の誘導目標が現時点と比べて2%ポイント低かった。ただ、いまはFRBの利上げも最終局面に来ている中で、今回は日本の早期介入の公算は小さいという。

 ただ、足元は想定以上にタカ派色を強めている各国中銀と日銀との金融格差が広がる中で、いまのところトレーダーはドル円に対してトレンドに従ったアプローチを続けている。米商品先物取引委員会(CFTC)の最新データによると、短期筋は円の売り越しを拡大し続けている状況ではある。

 ユーロドルは1.09ドルちょうど付近での方向感のない、狭い範囲での値動きが続いている。先週は後半になって戻り売りが強まり、1.08ドル台半ばまで下落していたが、いまのところ今月に入ってからの買い戻しの流れはかろうじて堅持している。

 きょうは6月調査のIfo景況感指数が発表になっていたが、ドイツ企業の景気見通しが悪化していることが示された。指数は83.6と前回(88.3)から急落し、ドイツ企業の景気見通しが悪化したことが示された。景気後退に見舞われた欧州最大の経済大国が景気回復の基盤固めに苦しんでいる状況が浮き彫りとなっている。6月の現況指数も低下。Ifoは「製造業部門の低迷がドイツ経済を波乱へと向かわせている」と指摘。中国の需要減退がドイツ製造業に重くのしかかっているかが鮮明になっている。

 今週のユーロ関連の重要イベントは、金曜日に発表されるユーロ圏消費者物価指数(HICP)と、ポルトガルのシントラで開催されるECBのフォーラムとなる。本日の夕方から水曜まで開催される。ラガルドECB総裁を始め、植田日銀総裁、パウエルFRB議長、ベイリー英中銀総裁が参加。ここで投資家は、金融政策に関するガイダンスを再度精査することになるという。

 いまのところ、7月のECBの利上げはほぼ確実視されているものの、夏休み明けの9月についてはなお見解が分かれている。短期金融市場でも概ね半々で織り込んでいる状況。

Ifo景況感指数(6月)26日17:00
結果 88.5
予想 90.7 前回 91.5(91.7から修正)

 ポンドドルは1.27ドルを挟んでの小幅な値動きに終始している。先週の重要イベントを通過して、次の材料を待っている模様。投資家はポンド高に賭けているが、それは成長リスクを無視している可能性があるとの指摘が出ている。ファンド勢は英中銀の積極利上げをポンドにとってプラスと見ており、先週金曜日に発表のCFTCの建玉データでレバレッジド・ファンドが保有するポンドの買い越しが急激に拡大し、2022年8月以降で最大となった。しかし、これらの動きは英中銀の追加利上げによる潜在的なマイナス成長の影響を無視している可能性があるという。

 建玉データは20日火曜日までの集計だが、ポンドはその後の21日の英消費者物価指数(CPI)や22日の予想外の大幅利上げを実施した英中銀金融政策委員会(MPC)に、逆にポンド売りの反応を見せていた。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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